2020年12月15日 19:30
瀬尾まいこ、自身の「パニック障害」の経験を踏まえ…待望の新作は心温まる物語
思わず笑ってしまうのがローソンのおにぎりのエピソード(どの場面で出てくるかはお楽しみに)だが、
「ワクワクしませんか?コンビニのおにぎりって、チェーンによって全然味が違うと思うんです!」
美紗のおおらかさと優しさは、著者自身が内包するものだと実感。
「自分のことは助けられなくても、人のことは助けられると思う。空回りすることもあるだろうけれど」
よく「自分を愛せない人は他人を愛せない」という文言も耳にするが、「それって不思議なんです。私は自分に興味はないけれど好きな人はたくさんいる。人助けも、私はつまらないことしかできないけれど何かしたいし、します」
読めばきっとあなたもこの本に助けられ、誰かを助けたくなるはず。
「いつも小説は、ただ楽しんでほしいという気持ちで書いています。でも本屋大賞の後みなさんからたくさん感想をもらって、私にも何かできることがあるのかな、という気がして。読んでちょっとでも明るい気持ちになってもらえたら、嬉しいです」
『夜明けのすべて』PMSの美紗とパニック障害の山添。
同じ職場の二人は、ささやかな親切で助け合うようになる。二人を見守る周囲の人(特に社長)