2021年1月14日 20:40
病気治療にも…脳波とITの融合“ブレインテック”最前線
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ブレインテック」です。
脳波とITの融合。病気治療にも役立つ技術開発。
昨年11月に野口聡一さんを乗せた民間の宇宙船を打ち上げたスペースX社。CEOはイーロン・マスク。彼の事業でいま最も注目されているのが、2016年に設立したニューラリンク社です。ここでは、人間の脳とコンピューターを繋ぐ技術「ブレイン・マシン・インターフェイス」を研究開発しています。
脳とコンピューターが直接接続されて、人体の機能が拡張されていく未来がもう始まっているんですね。脳神経とITを融合させる新しいサービスや研究開発のことは、「ブレイン(脳)」と「テクノロジー」を合わせて「ブレインテック」と呼ばれています。
昨年8月末にニューラリンク社は、脳に脳波を読み取るデバイスを埋め込んだ豚の様子をリアルタイムでモニタリングしました。今後、思ったことがそのまま目の前で起こるようなこと、たとえば「スイッチをつけたい」と思うと、すぐに部屋の照明がつく、みたいなことが可能になるかもしれません。
元ケンブリッジ大学の研究者たちが作ったBIOS(バイオ)