2021年5月28日 19:30
大河好演中の藤原季節が主演「少し前まで窒息しそうだった」心境の変化を告白
なので、この作品に助けられました。天草で撮影をするなかで少しずつ回復していきましたが、そんな僕のありのままの姿も映画には映っていると思います。
―当時は、何が藤原さんをそこまで追い込んでいたのですか?
藤原さんこれはきっとみなさんにもあることだと思いますし、僕もいまでもありますが、普通に生きているだけでも何かに追われて息が詰まりそうになることはありますよね。そういう苦しさは、物心ついたときからある気がしています。
―今回、藤原さんが演じた男は居場所もなく孤独を感じさせる人物でしたが、ご自身と重なるような部分もありましたか?
藤原さん最初に脚本を読んだときにいいなと思ったのは、主人公に名前がないところでした。そんなふうに、名前のなさというのは、僕自身もずっと感じていたことだったからです。代わりのきかない存在になりたくて東京に来たのに、誰にも影響を与えられず、居場所をずっと探し続けている感覚はずっとありました。実際、居場所を見つけるために、日本中を歩いて旅してみたことも。
でも、それが今年に入ったころから変わってきたような気がしています。
大事なのは、変わっていくことをどう見つめていくか
―何か解放されるきっかけがあったということですか?
藤原さん自分を必要としてくれる人が増えてきていることが、僕に居場所を与えてくれているのだと感じています。