くらし情報『田舎の女子高生が園芸部で大麻栽培!? 現役大学生の痛快デビュー作『万事快調』』

2021年8月23日 21:10

田舎の女子高生が園芸部で大麻栽培!? 現役大学生の痛快デビュー作『万事快調』

今年、選考会で満場一致で松本清張賞を受賞しデビューを果たした波木銅さんは21歳の大学生。受賞作『万事快調(オール・グリーンズ)』は、田舎の工業高校の女子生徒たちが現状を打破するため無謀な計画を立てる、痛快な青春小説だ。女性らを主人公にしたのは明確な理由がある。

田舎の女子高校生らが犯罪を計画?現役大学生による痛快なデビュー作。
田舎の女子高生が園芸部で大麻栽培!? 現役大学生の痛快デビュー作『万事快調』


「マチズモの縮図のような場所を設定し、そこで女性の主人公たちがどう立ち向かうかを書きたくて。自分の世代にもマチズモや排他的な雰囲気はあるし、それが払拭されたほうが自分も生きやすいと感じます」

クラスで3人だけの女子。朴秀実は読書家で学校外ではフリースタイルのラップにいそしんでいる。岩隈真子は漫画好きのオタクで毒舌家。
クラスでのけ者の2人と違い、映画好きの矢口美流紅(みるく)は笑顔を絶やさず男子生徒とも仲良くしている。友達同士でもない3人だが、未来に希望が持てない点では共通。

「朴は自分を真面目だと思っているけれど実はそうでもないイメージ。岩隈は一番ナイーブで内向的だからこそ、露悪的に振る舞っている。矢口は男性優位社会に迎合することで地位を保っているけれど、本当は朴たちに近いキャラクター。

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