2021年9月11日 19:10
「児童の性的搾取」や『パンケーキを毒見する』も 社会派ドキュメンタリー5選
事前に調べておけば、より深く作品を楽しめます。また、“客観中立報道”とは異なり、製作者や監督の視点で事象を切り取り、一人の個人の見解であることを忘れないように。そうしないと、映し出されたものすべてが事実であるかのように混同してしまう。独特すぎて決して事実とはいえない視点を持ち込んでいる作品もたくさんあります。とはいえ、そういう作品のほうが面白かったりもするんですけどね」
新しい生活様式、これからの働き方を問う。
『東京自転車節』
緊急事態宣言下の2020年5月、人けのない街を疾走するのは自転車配達員たち。その様子を収めようとドキュメンタリー作家の青柳拓自身がスマートフォンとGoProで自転車配達員として送る日々を記録。友人の部屋やホテルを転々としながら、セルフドキュメンタリー形式で日常をスケッチする。
コロナ禍で仕事をなくし、ウーバーイーツの配達員になった若い映画監督の一人称で描いた作品。疫病と格差とギグワークの21世紀の現在をただ声高に言うのではなく、乾いたユーモアを交えてここまでリアルかつ情感たっぷりに描いた作品は類を見ない。多くの人が共感できると思う」(佐々木さん)
監督:青柳拓2021年/全国公開中©2021水口屋フィルム/ノンデライコ
児童の性的搾取をテーマにしたチェコの衝撃作。