くらし情報『鷲尾真知子 芝居を「嫌いになってしまった」30代を振り返る』

2021年9月18日 19:40

鷲尾真知子 芝居を「嫌いになってしまった」30代を振り返る

30代になると、舞台では主役を与えられることが増え、作品はもちろん劇団に対しての責任が大きくなった。自分にかかる負荷が大きくなれば、そのぶん達成感も大きくなりますが、一方で私は、芝居がおもしろくなくなり、最終的には嫌いになってしまったんです。体力はあるので、体力的な大変さは乗り切ることはできるのですが、いつもつらくて気持ちが揺らいでいた、そんな10年でした。いま思うと、もしかしたら役者という仕事に限らず、30代というのはそういう苦しい時期なのかもしれませんね。

ただ、そんなときでも私が心に刻んでいたのは、舞台『女の一生』の有名なセリフではないですが、自分で歩きだした道ならば、その責任は全部自分にある、ということ。母や夫から影響を受け役者をやってはいたけれど、でも選んだのは私。つらく苦しいことが起ころうとも人のせいにしてはいけない、ということは、私が生きる上での信条です。

わしお・まちこ俳優。
1949年生まれ、神奈川県出身。テレビドラマ『大奥』などでもおなじみ。9/26まで新国立劇場 小劇場にて舞台『友達』に出演中。共演は有村架純、林遣都ほか。

※『anan』2021年9月22日号より。写真・中島慶子

(by anan編集部)

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