2021年10月11日 22:10
涙が止まらない! 佐藤健×阿部寛の映画『護られなかった者たちへ』の魅力
事件が突きつける行政や社会のシステムが機能不全に陥った現実にも、自分の力ではどうにもならない現実を懸命に生きる人たちの想いにも、止めどなく涙が溢れてくる。そして、なぜ、避難所の利根がいつも思い詰めた眼をしていたのか、その理由がわかるラストにもまた涙が止まらなくなる。けれども、この作品が深く胸に刻まれるのは、怒りや悲しみを抱えて生きる人々を描きながらも、人の強さや優しさを信じさせてくれて、未来への光を見せてくれるから。「死んでいい人なんていないんだ」。ある人が口にするその言葉が、『護られなかった者たちへ』というタイトルに込められたいくつもの意味とあいまって、ひと際、胸に突き刺ささるはず。
監督・脚本/瀬々敬久脚本/林民夫原作/中山七里出演/佐藤健、阿部寛、清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒形直人、岩松了、波岡一喜、奥貫薫、井之脇海、宇野祥平、石井心咲、吉岡秀隆、倍賞美津子ほか全国公開中。©2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会
※『anan』2021年10月13日号より。文・杉谷伸子
(by anan編集部)
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