2021年10月16日 21:10
話題のホラー映画『黄龍の村』冒頭はほぼアドリブ!? 阪元裕吾監督が明かす
恐怖とは違うかもしれないけれど、誰もが感じたことのある不条理の嫌な感じを描くイメージです」
ホラーの王道ともいえる始まりではありながら、突然、予想もしない展開(劇場で確かめてください!)を迎える。
「日本の映画業界に対する、“もっといろいろな角度から低予算ホラーを作ってもいいんじゃないの?”という気持ちで撮りました。ネタバレになるので詳しくは言えないですが、お金がない中、作品作りにおいて何が一番大事かというと、役者の体なんです。“この人、こんなことできてすごいでしょ”ということを撮りたいというのが映画における最初の欲求であり、尊いことでもあり。そういうところも見せたかったんです」
ウェイウェイした学生を見事に演じた水石亜飛夢さんや、阪元監督作品に欠かせない伊能昌幸さん、村長役の海道力也さんなどが演じる、個性が粒立ちすぎたキャラクターたちも魅力的。
「僕は、現場で出るアイデアが最新のものだから、あまり脚本を持ち歩かないようにしているし、俳優にも脚本を現場でめくってほしくなくて。主演の水石さんは、一回、台本を頭に叩き込んだ上で忘れられる人です。冒頭の縦画面のシーンは、ほぼアドリブで、僕はトランクに隠れて『こんなセリフどうですか』と伝えるくらいでした。