2021年10月21日 20:10
京本大我、主演ミュージカル『ニュージーズ』観劇ルポ。新たなプリンシパルの誕生を確信させた珠玉のミュージカル。
現在、東京日比谷の日生劇場にて、SixTONESの京本大我さん主演で絶賛上演中のブロードウェイミュージカル『ニュージーズ』。その観劇レポートをお届けします!
下町に生きる少年のしたたかな強さを見事に体現。
繊細で傷つきやすい蒼白のプリンスが、たくましさやしぶとさを手にし、グランドミュージカルを背負う頼もしいプリンシパルへと成長した――。
日生劇場で幕が上がった日本初演となるミュージカル『ニュージーズ』に、まさにそんな確信と手応えを得た。主演を務めたのが京本大我さん。昨年春、本稽古目前にインタビューしたときには、自身初のグランドミュージカルへの単独主演とあって、冒頭から不安と焦りを口にしていたのが思い出される。
思えば、あの頃すでにさまざまな公演が延期や中止を余儀なくされ、今作もまた開幕を危ぶまれている状況にあった。その心配は現実となり、結果的に1年半というブランクを経て、今回ようやく開幕にこぎつけたわけだ。
今年、稽古前におこなったインタビューでは、この空白の期間を「長かった」と振り返った京本さん。しかし、その口調には以前のようなプレッシャーに怯むようなニュアンスはなく、感じたのは、大きな一歩を踏み出そうとする強い決意のようなものだった。