2021年12月17日 22:10
特技を生かせる一方で課題も…“ギグ・エコノミー”のメリット・デメリット
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ギグ・エコノミー」です。
進む競争社会。権利や保障、教育機会なども必要に。
「ギグ・エコノミー」とは、アメリカ発祥の言葉で、インターネットやスマホのアプリを通じて、単発で請け負う働き方を指します。ミュージシャンの単発ライブの“ギグ”という言葉がもとになっています。このスタイルで働く人は「ギグ・ワーカー」と呼ばれ、いわゆる「派遣社員」や「日雇い派遣」とほぼ同義です。
ネットのマッチングサービスが発達するなかで、さまざまな職種でギグ・エコノミーは増えました。
最もイメージしやすいのは、オンラインで注文を受け、飲食店の出前を行うウーバーイーツの配達員でしょう。日本では、得意なことを売り買いするマーケット「ココナラ」も有名です。Webデザインやイラスト、翻訳など、自分のスキルを生かし、仕事を請け負います。コロナ禍では、在宅・遠隔でもできる、空いている時間に働けるというので、こういう働き方が増えていきました。
働く側は働く機会を得やすくなり、企業にとっては人を雇い続けるリスクを減らし、柔軟に働き手を調達できるようになりました。