くらし情報『最後に大きな感動が…!? 一枚の絵画と“愛”をめぐる連作集『赤と青とエスキース』』

2021年12月21日 20:10

最後に大きな感動が…!? 一枚の絵画と“愛”をめぐる連作集『赤と青とエスキース』

「第一章は絵のモデル、第二章ではその絵の額縁を作る人、第三章は絵を眺める人、第四章は写真に写ったその絵を眺める人というように違うシチュエーションを考えました」

どの章にも恋人同士や師匠と弟子といった2人組が登場。恋愛感情や師弟愛など、さまざまな形の“愛”が描かれる。

「愛という言葉を照れくさく感じていた時期もありましたが、最近は愛って大げさなことじゃないと思うようになって。むしろ綺麗なことばかりではなくて、格好つけたり自分を偽ることもある。でも、それは対象があってはじめて生まれる人間らしい感情だということを肯定したかったんです」

主人公たちの年齢はばらばらだが、自身が投影されているという。

「作家って、自分を脱いでさらけ出していくタイプと、登場人物にコスプレするタイプがいると思うんですが、私は普段は後者なんです。でも今回は、今までで一番、素の私を書いた気がします。第三章の漫画家のタカシマも、第四章の茜もすごく“私”が出ていますね」

ちなみにこのタカシマに、売れっ子となった元弟子が「ぼく、タカシマさんが運のいい人だなんて思ったこと、一度もないですよ」と言う場面がある。
それに続く彼の台詞は、実際に青山さんが編集者に言われた言葉なのだとか。

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