2022年2月20日 19:10
YOASOBI「この感動を歌でも伝えなきゃ」 島本理生ら直木賞作家とのコラボ企画開始
アンドロイドの無機質さと、近未来のSF感を出したくて音を選んでいきました。
――切ない物語ですが、ポップで口ずさみやすい曲調になりました。
Ayase:はい。原作はわりとメッセージ性のある話だと思うし、アンドロイドと他の登場人物との関係性や事件は、時代を風刺している気も。そういうシリアスな原作を読んだ時には、僕はどちらかというとポップな曲が思い浮かぶんです。シリアスさを内に秘めたままポップな感じを出すと、アンドロイドの感情にリンクするなと。
――ではikuraさんは「ミスター」を聴いて、どんなふうに歌と向き合いましたか。
ikura:私がアンドロイドの気持ちになった時、すごく悲しかったんです。
心の中が温かくなったつもりでも、芯の部分は機械だから、やっぱり冷たい。そこに儚さや切なさを感じて。ただ感情的に歌えばいいわけではなくて、どこかに陰や闇の部分を声色でも出せたらなと。そのバランスは意識しました。レコーディングの時は、主人公であるアンドロイドのあの子だったらどんなふうに歌うかなって考えたら、“降りてきた”感じがして。
――アンドロイドまで“降ろせる”ってすごい技術ですよね。