2022年3月23日 19:00
「オレオレ詐欺は日本の母親と息子の象徴」注目の女性監督が語る社会の影
そんななか、過去作で見た黒沢さんは多面性があり、おばさんにも妖艶にもなれる本当に稀有な存在だなと。実際に黒沢さんと会ったときには、「この人だ!」と感じました。
ちなみに、フランスではイザベル・ユペールさんが68歳でもセクシーな役を演じていますが、日本の女優さんたちは年齢を重ねると良妻賢母を求められるような役柄ばかりだとか。そういったこともあって、黒沢さんにはフランス人女優のような存在になってほしいと思っています。
妻や母になったからといって女を捨てる必要はない
―それとともに、大人の女性たち向けの作品ももっと増えていってほしいですね。雄二役の神尾さんに関しては、どのような演出をされましたか?
監督今回難しかったのは、演技派の神尾さんでも30年以上のキャリアを持つ黒沢さんと比べると、どうしてもレベルの違いが出てしまうということ。そこで、その差を埋めるために神尾さんにはアクティングコーチを付けて、彼だけリハをがっつりとさせていただきました。忙しいなかでも基礎トレーニングからしっかりと取り組んでくれたので、かなり変わったと思います。
―そのあたりも注目ですね。それでは最後に、これから観る方に向けてメッセージをお願いします。