2022年8月2日 19:30
地下トンネルで暮らす少女に未来はある…? 増え続ける「子どもの貧困問題」【米映画】
18歳になったとき自分の母親を探し出し、どうして自分を他人に預けたのか聞いたところ、「母親になる心の準備ができていなかったし、そもそも子どもを産みたいと自分で選択したわけではなかったから」と言われたそうです。
それを聞いたときに、女性だからといって誰もが母親になりたいという願望を持っているわけではないのだと感じ、とても強烈な言葉だと思いました。人によっては、ある程度年齢を重ねたり、タイミングが訪れたりしたことによってそういう思いが出てくるものなのだと改めて感じた瞬間です。彼女が話してくれた母親の話は、劇中のニッキーのキャラクターに多く反映させてもらいました。
誠実な演技と素晴らしい存在感が撮れた
―ニッキーを演じる際、セリーヌさんがイヤホンを付けながら演出と演技を同時に行っていたと聞いて非常に驚きました。精神的にもかなりきつい役どころだったと思いますが、どのようにして監督業と女優業を両立させていたのでしょうか。
セリーヌさんうまくやるのは難しかったですね。ただ、リトル役のザイラと一緒のシーンだけイヤホンをしていたくらいで、ずっと付けていたわけではありません。
特に必要だったシーンとしては、ローガンが彼女に指示を出さなければいけなかったときとか、映像の画角を考慮しなければいけなかったときです。