2022年9月15日 22:00
『六本木クラス』は信念を貫く“父と子”の物語―竹内涼真らが織り成すチャレンジング作の妙
宿敵の会長・茂を演じる香川さんの重厚さは言うまでもなく、龍河役の早乙女さんは感情を押し殺すような表現や口元を細かく震わせる表情の作り方など、さすがの演技力。信二役の光石さんは、主人公の大事な存在として韓国ドラマ『星から来たあなた』のリメイクとなる日本版ドラマにも出演していたので、偶然とはいえ、韓国版日本版ドラマの常連キャストになりそうな予感も。
父と子の姿から見返す親子の絆
『六本木クラス』 長屋茂の次男で愛人の子、長屋龍二(鈴鹿央士)。©Kwang jin/ tv asahi
『六本木クラス』は、新が繰り広げる下剋上や、仲間たちとの揺るぎない友情についても見どころではありますが、忘れちゃいけないのは時折起こる“きゅんポイント”です。
新から優香への長〜い片想いや、実は優香も新への想いを長〜く秘めているところもそうですが、もっともきゅんきゅんするのはきっと葵のパート。新に告白して玉砕してもめげず、お店のマネージャーとしても役に立とうと必死で、とにかく一途。頭脳明晰ゆえに最初はどこか人を小馬鹿にしていたような葵が、新によって愛を知り、人間らしくチャーミングになっていくさまにも惹きつけられることでしょう。