くらし情報『芥川賞作家・高瀬隼子、「美味しいと思えるか」が人間関係のリトマス試験紙に?』

2022年10月18日 19:10

芥川賞作家・高瀬隼子、「美味しいと思えるか」が人間関係のリトマス試験紙に?

エネルギーゼリーで1食クリアするのも嫌いじゃないです。反対に、押尾のように、美味しいお店を探して食べに出かけるのも好きです。コロナ禍前、仕事が忙しくない時期の、18時、19時に退社できるような日には、ひとりで気軽に居酒屋にも行きましたし、よく友達と食事もしていました」

美味しく食べられるかは、人間関係のリトマス試験紙のようだ、と高瀬さん。

「あまり好きじゃない人と食べると噛んでも飲み込めないし、味がしません。水やお酒で流し込んで、なんとか自分のお皿を空にすることが目的になってしまうので、つらいですよね。とはいえ、そういう人とでも一緒に食事をする時間を持つというのであれば、何らかの関係を持ち、その関係性を維持したいと思っているということでもあると思います。だから、苦手な人でも食事中は態度に出さないでしょうし、相手の話を聞いてニコニコしたり相づちを打ったり、その場をうまくやり過ごすための体裁を整える方にエネルギーを使ってしまうのかも。食べたり味わったりすることに使うエネルギーを残すのが下手なのかもしれないと、いま話しながら思いました」

それだけ、一緒に食べて美味しいと思える関係、食べながら「自分はいまリラックスしているな」

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