くらし情報『芥川賞作家・高瀬隼子、「美味しいと思えるか」が人間関係のリトマス試験紙に?』

2022年10月18日 19:10

芥川賞作家・高瀬隼子、「美味しいと思えるか」が人間関係のリトマス試験紙に?

食生活を見て、『この人はこういう人だ』と判断してしまうことは、結構あると思うんですよね。私も学生時代に、ぬか床まで持っている料理上手な友人がいて、よくみんなで彼女の家に押しかけ、ごはんを食べさせてもらいました。彼女の恋愛観とか全然聞いたこともないのに、『結婚早そうだな』とか勝手な偏見を持っていたのを反省しています。“ちゃんとした”食事への強迫観念もあるのでしょうか」

また、最近の悩みは「この小説を書いたせいか、にわかにごはんに誘われなくなった」ことだとか。

「今度帰省する予定があるのですが、久しぶりに地元の友人に会おうよと連絡したら、『ごはんじゃなくていいよ』『ごはん以外がいい?』という返信が来たり(笑)。『ううん、ごはん行こう!』と必死に返しています。ただ、夫はともかく、親しい友達でも、遊ぼう、会おうはイコールごはんに行こうという意味ですよね。だって、ごはんを禁止にしたら、どういうふうに会えばいいのか。
公園のベンチで延々話ってできるかな、ハードル高いなと思ってしまいます」

ところで、高瀬さん自身の食に対するスタンスはどうなのだろう。

「昼間は、事務職をしているんですね。私の中にも『しっかり食べなきゃ』というような、ごはんに対する義務感があるので、仕事が忙しい時期は、二谷みたいにお腹が満たされればいいという気持ちにもなります。

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