2022年11月5日 18:30
過去500年で最悪の状況!? 異常気象による“干ばつ”がもたらす危険性とは
ブルキナファソ、マリ、ニジェールなどのサヘル地域では、イスラム過激派組織の略奪が相次ぎ、市民が家を追われ難民になっています。そして、マリでは’20年と’21年に、ブルキナファソでは今年の1月と10月にクーデターが起きました。洪水や干ばつで農作物の収穫量減少が深刻化、ニジェールは’21年の穀物生産は前年比39%減少、マリでは15%減りました。’21年11月時点でブルキナファソの約260万人が食料危機に瀕していました。
WFP(国連世界食糧計画)は、食料を届けるだけでは根本解決にならないので、干ばつ地域で食料の生産ができる取り組みに力を入れ始めました。砂漠化した土地に半円状の窪みを作り、雨季に雨が溜まるようにし、緑化を進めるというものです。草の根的で時間のかかる方法ですが大事な試みです。
8月のTICAD(アフリカ開発会議)で、日本政府はアフリカ地域に対して官民総額300億ドル規模の資金投入を約束しました。
支援を行うことが、結果的に世界の平和につながることを知っていただきたいと思います。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」