成河「徹底ぶりがちょっと常軌を逸してる (笑) 」 石橋静河と木ノ下歌舞伎の洗礼を受ける!?
歌舞伎の演目を、主宰の木ノ下裕一さんの古典芸能や歴史に関する豊富な知識をもとに現代的に読み解いたうえで、現代演劇の演出家を迎えて上演している木ノ下歌舞伎。従来とは違うアプローチから古典を眺めることで、作品そのものの面白さや奥深さに気づくなど新しい発見が多く、近年注目を浴びている。
歌舞伎でも屈指のアナーキーな物語が、現代の才能によって新たな進化を遂げる。
今回手がける『桜姫東文章』は、暗闇で自分を襲った男に焦がれる桜姫の、運命に翻弄され転落していく人生を軸に展開する男女の愛憎渦巻くドラマ。成河さん、石橋静河さんを迎え、国内外で注目される岡田利規さんの脚本・演出によって上演される。
石橋静河(以下、石橋):初めて木ノ下歌舞伎を観たのは’15年の『三人吉三』だったんですが、これまで観たことのないような舞台に「なんだこれは?」ってなって、すごく衝撃的でした。
成河:僕は’13年の『黒塚』。当時から「ヤバい劇団がある」って話題だったんだけど、観に行ったら本当にヤバくて面白かった(笑)。
いつか出させていただければと思っていたけど、まさかこんなことになるなんて思ってもなかったなと…。
石橋:私たち、完コピ(木ノ下歌舞伎では通常の稽古前に、出演者が上演作品の歌舞伎の舞台を振りやセリフまで完全にコピーして演じる、完コピ稽古が行われる)