三谷幸喜の傑作に挑む! 瀬戸康史「目指す俳優像の焦点が合ってきたような気がする」
そこが内野さんのすごさなのかもしれません」
三谷さんに限らず、いまや演劇界で第一線を走る演出家の作品に出演し、これまでにないタイプの役を演じるなど、演技の幅を広げている。
「僕自身は、いろんなタイプの作品に出て、いろんな役をやれたらいいなというスタンスでやっていて、自分は何が得意かとか、俳優としての自分の色みたいなことは意識してないんです。ただ、20代の後半くらいから、事務所と仕事について話すようになって、自分が目指す俳優像の焦点が合ってきたような気はしています。自分が面白いなと思ったり、演じている姿が想像できなかったり、そういう作品を積極的にやらせてもらうようになってきたのが大きいのかもしれない。そうしていたら、自分の新しい部分が少しずつ開拓されたというか」
毎回、自分ならやれるという自信があるわけではけっしてない。「博打みたいなもんです」。そう言って笑顔を向けた。
「ただ、ここまでやってきた経験と技術で、近づくことはできるかもしれないとは思います。
あと、不安に負けるのが悔しいから、やってやろうってなるのかもしれないです」
PARCO劇場 開場50周年記念シリーズ『笑の大学』戦時色が濃くなってきた昭和15年。