ファッション業界の知られざる現実…注目の映画監督が感じた「驚きの裏側」とは?
そのときは「撮ってもいいのかな?」と気にしつつも、「目の前で起きている以上は撮ろう」と思って撮影を続けました。
途中で行った試写のときに、「あのシーンは見せないでください」と言われるのかなと構えていましたが、彼らにとっては普通のことで、隠すようなことではなかったようです。むしろ、「普段はもっと激しいですよ」と言っていたくらいでした(笑)。
―だからこそ、制作過程の臨場感も伝わってきましたが、監督にとって印象に残っているシーンといえば?
監督彼らが言葉を構築しているところは、撮れてよかったなと感じた部分です。なかでも手で布を触りながらものづくりをしている最中にもれ出てきた言葉は、インタビューのときに出てくる言葉とは違う手触り感みたいなものがありました。そこは映画でも軸になっているところだと感じています。
―今回、ファッション業界に入り込んでみて、驚いたことなどがあれば教えてください。
監督コレクションは半年に1回のペースですが、その期間にこんなにもたくさんのことをしないといけないのかと思いました。
しかも、あんなに演出やスタイリングにも手間暇かけて作っているのに、披露するファッションショーの時間がたった15分ほど。