『犬神家の一族』が新たにドラマ化! 脚本・小林靖子が明かす、ストーリー作りのこだわり
佐清(すけきよ)との関係や、金田一という紛れ込んできた異物に対する態度など、すごく入り組んだ心情の流れを意識しています」
他の作品にも通じるが、キャラクターを描く時に大事にしているのは、「当たり前のことですが心情に沿ったセリフにすること」。
「脚本の都合で“これを言ってくれないと先に進めない”“説明をしてほしい”という時がありますが、それだけで何かを言わせたり、行動を起こさせるのは自分が気持ち悪いのでしないことが多いです。キャラになりきって、“大丈夫”のような定番のセリフを勢いや反射神経で書かないように注意し、キャラの気持ちで言わせるようにしています」
小林さんの脚本は原作ファンからも支持されることで知られるが、ストーリー作りのこだわりとは。
「自分のやりたいこと、みたいなものがもともとなく、あくまでも原作を映像化するために必要な部分を付け加えるなどテクニカルな部分でやっているんですね。言ってしまえば冷たいくらいの温度感ですが、もしかするとそこが作品にとっていいのかもしれません」
今作が、原作をよく知らない世代にも届いてほしいという。
「小説のファンの方や、犬神家が大好きという人はもちろん、なんとなく知ってるくらいの方など、広く興味を持って見てもらえたら嬉しいです。