古田新太×宮沢氷魚、舞台『パラサイト』は「キャストも“オモシロ小劇場”が集まってる」
宮沢:(笑)。楽しみです。周りから「古田さんとの共演は楽しい」っていう話を聞いてましたから。
古田:みんなオイラをピッチャータイプだと思ってるけど、じつはポジション的にはキャッチャーなんだよ。どんな球も全部拾うし、その作業が好き。だから安心して投げてください、と。
宮沢:すごく心強いです。みなさん、どんな球でも応えてくださる方だろうから、僕はその時の感情に則った言葉を伝えられればと思うし、その逆もあるだろうから、そこを純粋に楽しみたいです。
――演出の鄭さんは、映画化もされた『焼肉ドラゴン』を筆頭に、在日コリアン3世という出自をルーツにした作品を多く手がけています。おふたりは鄭作品の魅力をどこに感じていますか?
古田:人間くさいんですよね。偏った人間のどうしようもなさをちゃんと見せてくれるっていうか。そこの作り方がうまいし、かっこいいなと思っています。
宮沢:作品の中に、貧困問題のような社会的なテーマを織り交ぜながらも、鄭さんは重たくせずに、それすら笑いに変えていく。敢えて真逆な演出で見せることで、その問題なりテーマと真正面から向き合えるし、観劇後、「悲しい」じゃなく「面白かった」