学園恋愛ものとはひと味違う! 監督が語る、アニメ『スキップとローファー』のこだわり
ロケハンに行き、写真をたくさん撮ってきました。リアリティの中にも、アニメならではの柔らかい雰囲気が表現できているはずです」
柔らかい雰囲気は、キャラクター描写にも反映されている。
「原作では志摩のふわふわした髪が特徴ですが、いかにもアニメっぽい造形で描くと硬そうに見えてしまいます。キャラクターデザインの梅下麻奈未さんがかなり試行錯誤していたので、注目してみてください」
こうして描かれた映像に音楽や声優の生きた声を重ね、原作の世界観により深みを出していく。
「仕事や人間関係に疲れている人は多いはず。夜にテレビをつけたらこのアニメが流れていて、『なんかいい感じだな』くらいで気軽に観てもらえればと。登場人物は高校生ですが、人間関係の悩みやコンプレックスは大人も同じようなもの。美津未たちが変わっていく姿を見て『そういう考え方もあるな』と気づいたり、ホッとしたりできる作品です」
『スキップとローファー』
STORY
石川県の過疎の町で生まれ育った15歳の岩倉美津未は、東京の高偏差値高校に首席入学し、完璧な人生設計まで持っていた。
入学式当日、慣れない都会の電車で迷い途方に暮れている時に、同じく新入生の訳ありイケメン志摩聡介に声をかけられる。