マンガならではの解決法が痛快!? ネット炎上の犠牲者を助ける“オトリ”の熱き戦い
野生のもぎさんによる、『オトリ―過剰殺傷(オーバーキル)取締官・斑目詩子(まだらめ・うたこ)―』をご紹介します。
日々ネット上で当たり前のように起こっている、炎上や誹謗中傷。対岸の火事と捉える人も多いかもしれないが、本当にそうなのだろうか。
「ドラマが好きで、バディものによく出てくる車の中で張り込むような話を描きたかったんです。一方で同じ張り込みでも、週刊誌などはいきすぎなんじゃないの?と思うこともあったりして、一方的にやられるのではなく、それを成敗する話にしたら面白いんじゃないかと思いました」と著者の野生のもぎさん。
本作において「オーバーキル」が意味するのは、主にネット社会で激しい攻撃の標的となり、心身の健康を著しく害される過剰制裁のこと。その犠牲者を救うために、政府が厚生労働省に新設したオーバーキル取締部、通称「オトリ」。その取締官に抜擢された、斑目詩子と迎井史也(むかい・ふみや)が奔走する物語だ。
1巻で登場するオーバーキル事案は、新人女優の恋愛スキャンダル、ラーメン批評家による店の無断掲載、ストーカー被害、失言による炎上など。どれも実際に聞いたことがあるような話ばかりだ。
「テーマを選ぶ際は、鮮度ももちろん大事にしていますが、何よりも本当に困っている人に対して解決策を提示できたらいいなと思っています。