インド映画は歌舞伎に通じるものがある!? 映画の変遷と基礎知識、観るべき5作品を解説
『RRR』を観て、映像も物語も、インド映画がすごいことになっている!?と興味を持った人は多いはず。その理由にもつながるインド映画の変遷や、知れば解像度が上がる基礎知識を紹介。さらに、いま観るべき5作品でインド映画の現在地を体感しよう!
『RRR』からも感じるその勢い!ますます進化するインド映画最前線。
インド映画によくある展開は、日本の歌舞伎のようなもの。
インド映画ビギナーは、『RRR』にも登場するような歌やダンス、ド派手なアクションなど、日本や欧米とはまた違う独自のカルチャーに、まずは驚かされたのでは。実は、インド映画のいわゆる娯楽作品には、伝統的に受け継がれている“型”のようなものがあり、インド人にとても愛されているのだという。
「インド映画第1号の誕生は、1913年です。その頃に流行した大衆演劇のスタイルが踏襲されていて、それは日本でいう歌舞伎のようなもの。
歌舞伎の見得が歌とダンスのシーンといえ、物語の中には笑いもあれば、お涙頂戴もある。恋愛もアクションも入って、最後は必ずハッピーエンド。インドの伝統的な演劇理論『ナヴァラサ』は人間の9つの感情を意味し、ナヴァラサが入らないと観客にウケないとされてきたのです。