上白石萌音「心をいっぱい動かした」教師の父親と一緒に通った思い出の場所
展覧会の感想やメキシコの魅力を語ってくれました。
ふわっと頬がゆるみました
特別展「古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン」会場風景
――展示全体をご覧になって、いかがでしたか?
上白石さん本当にいろいろな気持ちになりました。ワクワクしたり、おそれの気持ちを抱いたり、ふわっと頬がゆるむ瞬間があったり、精密な技術に驚いたり。すごく充実した楽しい時間でした。大昔の文明の品々なのに、その向こうに暮らしや作った人の存在、現代とのつながりを感じる瞬間もあり、フシギな気持ちになりました。また、私はメキシコで暮らしたこともあるので、すごく懐かしさも感じながら堪能させていただきました。
――頬がゆるんだ作品とは、どのようなものですか?
上白石さんふわっとした気持ちになる作品は、たくさんありました。出土品に描かれている生き物や人などの表情が、とても愛らしいのです。
また、造形が絶妙でシュールなものもあり、そんなところにもメキシコの愛嬌を感じる瞬間がありました。小さい装飾品から大きい像まで、とても丁寧に装飾が施されていて、神や自然へのおそれ、祈りの切実さがにじみ出ているような気がしました。