ジェーン・スーさんが語る“自己肯定感”の今とこれから 「自分の“クセ”を直したらもっと楽になれるはず」
わかるようで、わからない…。そもそも「自己肯定感」って、一体何なの?そんなモヤモヤを、コラムニストのジェーン・スーさんに伺いました。
ジェーン・スーさん特別語り下ろし
自己肯定感の今とこれから。
人によって違う、ものの見方や捉え方。自分の“クセ”を直したらもっと楽になれるはず。
あくまでも私の印象ですが、自己肯定感という言葉を一般的に聞くようになったのは、20年ほど前でしょうか。もともとは心理学用語だと思うのですが、ブログやSNSが普及して心情を吐露しやすくなり、自分らしい生き方にフォーカスされた時期と重なっていた記憶があります。当時この言葉に敏感に反応した人たちは、自己肯定感がそれほど高くないからこそドキッとさせられたのでしょう。
そういう意味では、私も決して高くなかったのだと思います。
頑張りすぎていたり、人知れずつらさを抱える自分を受け入れる潮流もその頃始まったように思います。ありのままを批判せず、ジャッジせずに受け入れる、いわゆる自己受容は自己肯定と大抵セットで語られてきましたし、今は自己受容のほうが重要視されているかもしれません。常日頃「私なんか」とネガティブな思考の人もいますが、ものの見方・捉え方は人によって違うことを知るのも大切。