くらし情報『ティモンディ・前田裕太「全読者が1000%裏切られる」 話題のSF小説『三体』の魅力を語る』

ティモンディ・前田裕太「全読者が1000%裏切られる」 話題のSF小説『三体』の魅力を語る

追いかけても手に入らない好きな人、みたいな魅力もあります(笑)。

――近年、中国の作家・劉慈欣の手がけた『三体』シリーズが、世界で大きな話題になっています。

バラク・オバマ元米大統領がスピーチで『三体』の話をしているのを聞いて読んでみたら、とんでもなかったです。まさに、出合えて嬉しい作品ですね。『三体』は3部作で、1部が『三体』、2部が『三体II 黒暗森林』、3部が『三体III 死神永生』となっています。それぞれに異なるSFのいいところがグッと色濃く出ていて。1部は歴史を絡めた少し難解な部分があり、2部と3部に関しては、SF要素と、激しいバトルシーンが登場するなどエンターテインメント性が増していきます。1部を読んだ後に、これを超える作品はあるのだろうかと思っていたら、2部で軽く超え、さらに3部でも超えていったので恐ろしいなと思いました。
3部の途中からうれションが止まらなくなり(笑)、読み終わった後は30分くらい放心状態になって現実に戻ってこられませんでした。人間の脳みそが、ここまで面白くて楽しいものを考えつくんだなと。想像を裏切るとかではなく、誰も想像のつかない展開が繰り広げられる。

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