お笑い芸人の小島よしおが26日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】お笑い芸人 小島よしお フルーツと戯れる!?「合間ラン。30分走。T走。」と綴り、4枚の写真をアップした。輝かしい汗が光っている。 この投稿をInstagramで見る 小島よしお(@kojimayoshiopiya)がシェアした投稿 これからもランニングをして健康な日々を送って欲しい。
2024年09月26日男女問わず美容意識が高まっている今。パートナーや友達、家族と一緒に美容を楽しむ人が増えている。みんなは何をシェアしてる?ここでは、コスメをシェアする魅力を、ぱーてぃーちゃんがせきららトークでお届け!すがちゃん:最初に家族と共有したものって、歯磨き粉じゃない?きょんちぃ:たしかにー!信子:歯磨き粉は旦那と一緒に使ってるー!ちゃんとチューブを半分に切って、最後までこそげて使ってるよ。結構残ってるんだよね。大体1か月は持つ。すがちゃん:それ絶対、チューブ切るのが早すぎるだろ(笑)。きょんちぃ:(爆笑!)私、寂しがり屋で一人暮らしできないから先輩と一緒に住んでるんですけど、歯磨き粉はもちろん、スキンケアやヘアケアアイテムは「これ、ヤバいから使ってください」って、お互いによくシェアしてるかな。洗面台に置いとくから、勝手に使ってねスタンス。いいものは一緒に使って感動をシェアしたい。信子:そうなのー!?うちは、いい化粧水とか乳液を旦那に使われたらイヤなんだけど(笑)。基本的に1000円以上のものは絶対にシェアしたくない(笑)。きょんちぃ:一緒に使っているものってないの?信子:5枚入りとかのお手頃なフェイスマスクくらいかな。あとはボディソープも大丈夫。でも旦那は使っちゃダメって思い込んでたらしくて。うちは猫を飼ってるんですけど、猫用の無添加ソープでずっと体を洗ってたみたい(笑)。むしろそっちの方が高いんだけど。すがちゃん:旦那さんは自分でボディソープ買ってこないの?信子:できない人なの。すがちゃん:猫洗おうってときに、猫用のソープがなくなってたら困るじゃん。それ地味に腹立つわ~。信子:そうなの!猫を苦労して風呂場に連れてって、さぁ洗うぞってときに、ボトルのノズルを押したらスカッて(笑)。きょんちぃ:ヤダわ~(笑)。信子:あとはシャントリも使ってほしくないな。うち、結構ダメージだらけの髪の毛だから、お高いやつを使ってるし。だから絶対に使ってほしくないの!すがちゃん:ちょっとわかるわー。昔一緒に住んでた後輩が角刈りとパンチパーマだったんですよ。そんなに髪の毛ないから、もうボディソープで洗ってほしいレベル。きょんちぃ:ひどい(笑)。すがちゃん:で、僕はやっぱ髪も染めてるし、あまり傷めたくないから、いいシャントリを使うようにしてるんですよ。1本5000円くらいかな。なのに10日くらいでなくなるからおかしいなと思ったら、角刈りとパンチパーマが勝手に使ってて……。いやね、まだ髪の毛にこだわりがある人なら、おすすめだから使ってみてよってなるんですけど、絶対必要ないだろって。まぁ最悪、使うのはまだいいんですけど、なんと水で薄めてたんですよ!ボトルに水を入れて、中身を勝手に薄められてて、さすがに腹立ったわ~。きょんちぃ:それは許せないかも。信子:絶対ダメなやつ。すがちゃん:あいつらは、原液だと髪に濃すぎるんだよね。薄めたくらいでちょうどいいんだよ。きょんちぃ&信子:(爆笑!)すがちゃん:でさ、ドライヤーは「パナソニック」のめっちゃいいやつを使ってるんだけど、また角刈りが勝手に使ってて。角刈りに、ナノイーいらねぇだろって思う。きょんちぃ:角刈りがサラサラになってたまるか!だよね。信子:自然乾燥でよさそうなのに。すがちゃん:それが意外と、角刈りの角を作るのに必要らしいよ。角刈りがムダにツヤツヤになってると、これも腹立つわ~。きょんちぃ:やっぱ、いいドライヤー使うと仕上がりが違うよね。いま欲しいなって思ってるのが『バイオプログラミング』のレプロナイザーっていうドライヤーなんだけど、知ってる?10万円くらいしたりするんだけど、レベチでいいらしい。髪の毛をいろんな色に変えているビジュアル系バンドの方が、これ使うとハイダメージヘアも余裕で生き返るって。信子:あー!それ、うちもマジで欲しいヤツ!そこのドライヤーもアイロンも使ってみたいの。きょんちぃ:そんなに壊れるものじゃないし、日割り計算したらそこまで高くないかもね。すがちゃん:ドライヤーって毎日使うものだから投資する価値あるし、いいやつ使うとテンション上がるんだよね。シェア向きかも。信子:旦那も使えるしね。ドライヤーは使っても減らないから、シェアしてもいい(笑)。きょんちぃ:あとね、いいドライヤーを使うと抜け毛や切れ毛が減るから、掃除がラクになるよ。信子:それはすごくいい!旦那の髪の毛、よく落ちてるから減らしたい。「これ、一緒に使おうよ~」って、クリスマスプレゼントにおねだりしようかな。きょんちぃ:感動を分かち合える、これぞシェアの醍醐味!すがちゃん:シェアって、選択肢を増やせるのが素敵だよね。たとえば、気になるヘアケアが2個あったら、お互い1個ずつ買えば効率的に両方使えるしね。試してみて「髪の毛終わったー」ってなっても、一緒に笑えるし、よかったらもうひとつ買おうってなる。きょんちぃ:話のネタにもなるから、仲良くなれるよね。信子:あとさ、シェアすることで、人間性が炙り出せると思わない?きょんちぃ:たしかに!(笑)学生時代、ずーっと人のシーブリーズを借りてる人いた(笑)。信子:借りる前提でくるんじゃねぇよってやつね。すがちゃん:腹立つことがあったら、シェアに対する態度で今後の付き合いを考えよっと(笑)。ぱーてぃーちゃんお笑いトリオ。左から、金子きょんちぃ、すがちゃん最高No.1、信子。2021年4月に結成し、チャラ男とギャル2人のパリピ漫才が人気を集める。すがちゃんによる初のエッセイ本『中1、一人暮らし、意外とバレない』(ワニブックス)が好評発売中。※『anan』2024年9月25日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・石川ユウキ(Three PEACE)取材、文・岡井美絹子(by anan編集部)
2024年09月22日芸人になった当初から、事務所ライブの撮影などでカメラマンを務めてきたという、かが屋の加賀翔さん。そんな加賀さんの初写真集『まあるいふたり』は、タイムマシーン3号の関太さんと空気階段の鈴木もぐらさんをモデルに迎えた異色の作品だ。いい写真が撮れたのは、お二人の存在があってこそ。「以前僕が撮ったお二人の写真を見た小学館の編集者の方から『二人の写真集を作りませんか?』とお声掛けいただいて。半信半疑で打ち合わせに行って『こんなイメージで作りたいです』と見せられたのが、小錦さんとパンダの写真集でした(笑)」本当に企画として成立するのか、ふわふわした気持ちのまま撮影開始。モデルの二人も当初は「俺らは可愛くないぞ」と戸惑い気味だったそう。「ディレクターの方の『欲にまみれる二人が見たい』という提案で最初は焼き肉屋、次はマッサージ店で撮影したんですが、オイルマッサージ時のタップタプな肉感は凄まじかったですね。それに、二人とも食べる時にいい顔をするんですよ。ビールのスポンサーがつくんじゃないかってくらい、いい写真が撮れました。それは別に僕の力じゃなくて、お二人の存在があってこそ。そもそも人間があそこまで大きくなることがすごいし、肩から足先に向かって細くなる円錐型の関さんと洋梨型のもぐらさんの体型の違いも面白くて。いい写真が“撮れた”というより“撮らせてもらった”感覚があります」その後、雀荘や浅草花やしきなどでも撮影を行い、撮り溜めた写真の数は1万4000枚を超える。「食べたり麻雀したりの撮影をお二人も楽しんでくれて、最終日には『終わりたくない、また焼き肉に行かせてくれ』って言ってました(笑)。春夏秋冬いろんなタイミングで撮る中で体型も変化していて、最初は二人が同身長・同体重だったのに、最終的にはもぐらさんが6kg太って115kgになってたんですよ」写真集を出すことが夢だったという加賀さん。「初めての紙の写真集が、大好きな先輩とこんなに馬鹿げた内容で作ることができて本当に幸せ。お二人のファンじゃなくても楽しめる本になっているので、ぜひ歯医者さんの待合室に並べてもらって幅広い方に見てもらいたいですね」と語る彼に、写真を撮っていて良かったと感じる点を教えてもらった。「良かったことしかないですよ。仕事に繋がる点はもちろん、人と距離感を詰めるのが難しい自分でもカメラのおかげで先輩と仲良くできる。芸人さんってみんな人が笑っているのを見るのが好きだから、写真を撮る時にお互いで笑わせ合ってくれるんですよね。それを撮る自分も笑っていて、写真を見返すとまた思い出し笑いをしてる。こんな好循環、なかなかないよなって思います」『まあるいふたり』撮影:加賀 翔関 太鈴木もぐらまあるいフォルムの関太さん&鈴木もぐらさんが食べ、遊び、満たされる姿が詰まった癒し度満点な一冊。「ビートたけしさんが帯を書いてくださったことも含め、いろんな奇跡が重なった本」(加賀さん)。小学館1980円かが・しょう1993年5月16日生まれ、岡山県出身。2015年に賀屋壮也とお笑いコンビ・かが屋を結成し、キングオブコントのファイナリストに2回選出。YouTubeチャンネル「かが屋文庫」では、多彩なコントをアップしている。※『anan』2024年9月11日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・真島絵麻里(by anan編集部)
2024年09月11日お笑いコンビを解消し、フリー芸人になった誠子さん。ライフスタイルブランドを立ち上げたり、独立後、約半年のうちに料理イベントを開くなど、圧倒的な遂行力で、目標を次々と叶えています。“興味のあること”に我慢しなくていい時代がきた。「昨年末、突然相方から解散という言葉を聞いた時は驚きましたが、だったら私はチャレンジせなあかんって思ったんです」と振り返る。長年続いたコンビを解消し、所属事務所を離れたのが、今年3月のこと。「コンビで活動していた時からお笑い以外に興味のあるものが出てきて。時代的にも一つのジャンルにこだわらずに活動している人が増えたと感じていました。ピンでやっていくなら、自分のやりたいことを我慢せず100%やれる環境に飛び込んでみようと。その方がワクワクするし、素敵な未来にするぞ!と努力するから。自分にとってすごく前向きな独立でしたね」誠子さんがやりたかったことの一つが料理。コロナ禍をきっかけに自炊の楽しさに目覚め、インスタで手料理の写真を日々アップ。料理イベント「誠子食堂」を行ったり、食にまつわるライフスタイルブランドを立ち上げるなど短期間のうちに次々とやりたかったことを実現。「もともと考える前に実行するタイプ。さらにフリーになったことでとんでもないスピード感が出せています(笑)。一緒にお仕事してみたかった人にDMしたり、わからないことはすぐ人に聞くようにもなりました。とにかく行動。そうしないと夢は叶えられないですから」そんな誠子さんの頭の中には、失敗という言葉はないという。「反省することがあっても、それは知見と経験になるわけで、次に生かすのみ。そう考えると、失敗してないって何もしてないということやと思うんです。いろんなことをやってみて、傷つくこともあったけど、それで強いメンタルを手に入れられたので、結果よかったですね」そして、ポジティブ思考を手にしたのはお笑いのおかげとも。「怒りや悲しみを笑いに変換するのが芸人だから、自然と前向きになれたのかも。そこには救われていますね。未知なる世界に飛び込む時は不安もあるし、難しく感じることもあるけど、『自分の人生、おもろくなってきたぞ』と思うように。将来の夢はニュージャンルになること。料理もするし、ブランドのディレクションもするし、お笑いもやる。一言で定義できない人になりたいですね」せいこ1988年、兵庫県生まれ。2007年、吉本興業所属の芸人コンビ・尼神インターとしてデビュー。’24年3月に解散。同年1月にライフスタイルブランド『merci』を立ち上げ、活動は多岐にわたる。※『anan』2024年9月11日号より。写真・小笠原真紀取材、文・浦本真梨子(by anan編集部)
2024年09月07日人や動物、食べ物などを次々に“合体”させるという独特のネタがウケているトム・ブラウン。巷では「狂気」と呼ばれる漫才とともに、絵本『がったい!』に出演することに。一体なぜ…。――この話を聞いた時の気持ちは?布川ひろき:ある日、作家の方から「絵本を作りたいんですけど、いかがですか?」って言われて。もちろん嬉しかったけど、大丈夫か?って。みちお:僕はお話をいただいた時、あ、確かに!なぜ今までなかったんだろうって思いました。布川:「確かに」じゃねーよ!まだわからないからな。急に出版がなくなるかもしれないし。みちお:なくなっても、確かに!って思うけどね(笑)。布川:あははは(笑)。物語は、パンを5つ合体させて最強のパン、“キングパン”を作るというもの。これは僕らのネタをベースに、作家の方が作った完全オリジナルです。みちお:僕らのいつもの感じとは違うテイストがたくさん入っていて、楽しい絵本になっていると思います。布川:あと、絵がめちゃくちゃ可愛い!僕って今でも道を歩いているだけで、不審者扱いされて職務質問されるんだけど、この絵みたいに可愛くしたらいいのかな?みちお:髪は真ん中分けの青色でね。僕の場合はそのまま絵にすると妖怪になりがち。でも特徴を捉えつつ、可愛い仕上がりですげぇ!って。――失礼ながら…“狂気の漫才”がなぜ、子供に向けた絵本に?みちお:昨年の『M‐1グランプリ』の敗者復活戦でやったネタは、赤ちゃんが見るとなぜか泣きやんで、さらに笑うそうです。それで“赤ちゃんが泣きやむ”でお馴染みの歌「POISON」(反町隆史)、「タケモトピアノ」のCMに並び、僕らのネタが注目され始めて。音響の専門家に調べてもらったら「子供がびっくりするリズムが入っているから笑う」と言われ、不思議でした。布川:偶然中の偶然です。スペインの赤ちゃんも泣きやんでましたから。――すごい!それぞれ、お気に入りのページを教えてください。みちお:“パンチンパンジー”を山に返すシーン。1斤のパンを一枚ずつスライスすると、パンが少しずつチンパンジーに戻っていくんです。この発想はなかった!布川:オチも斬新。この絵本を読んで思ったのは、僕ら自身が縛られていたということ。もっと自由に、いろんな発想で漫才を作りたいと思いました。本当に脳みそが柔らかくなるし、知育にいい絵本です!みちお:お子さんに読んであげる時はぜひ、“パンパン”という破裂音を強調してみてください!トム・ブラウンの中毒性あるネタをベースに、リズミカルでカラフルに仕上げた子供から大人まで笑える絵本。『がったい!』出演/トム・ブラウン作/こにしけい、たなかけんた絵/萬田翠講談社1760円上・布川ひろき1984年1月28日生まれ、北海道出身。ツッコミ担当。下・みちお1984年12月29日生まれ、北海道出身。ボケ担当。STV『道産人間オズブラウン』出演中。『オールナイトニッポンPODCASTトム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』(ニッポン放送)が配信中。※『anan』2024年9月4日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2024年09月04日軽快かつ温かい言葉遣いが人気の飯尾和樹さん。誰もが癒され、なおかつ面白いキャラクターで注目されている。ご本人曰く、極めてのんびり、楽しみながら歩んできたという。これまでの歩みや考え方を知れば、なんだかポジティブな気持ちに。ずん・飯尾和樹はなぜ愛されるのか?1、ロケでも活かされる、周囲を和やかにする術。誰もが心を開いてしまう、謙虚で穏やかな人柄とシュールなユーモアセンスが飯尾さんの魅力。本人が愛してやまない喫茶店を巡る番組『飯尾和樹のずん喫茶』(BSテレ東、毎週土曜22:00~)でもその持ち味を発揮しており、マスターや常連さんとの楽しいやりとりも見どころのひとつに。©BSテレ東2、優しく、愉快な物事の捉え方で人生を楽しむ。一見マイナスなこともポジティブに変換して温かな笑いで包み込む、飯尾さんの生き方に憧れる人も多いのでは?飯尾さんが出合った“心の師匠”について書いたエッセイ集『師匠!いらしたんですか』を読めば、物事に対する独自の捉え方やピースフルなマインドの在り方を学ぶことができるはず。『師匠!いらしたんですか』著・飯尾和樹PARCO出版1540円ほっこりキャラでお茶の間から愛されているずんの飯尾和樹さんは、ゴルフ好きとしても知られる存在。今回は、そんな趣味の話も伺うべく、ゴルフ練習場で実際に打ちながら撮影することに。自前のウェアで楽しそうに球を打ち、撮影後も「もう少しだけいいですか?」とクラブを振る姿がなんとも微笑ましい。「本格的にゴルフを始めたのは、この世界に入ってから。うちの事務所は脈々と続くゴルフ文化があるんですが、ある時に先代の社長が『そろそろ飯尾もどうだ』と声をかけてくださって。その際に関根(勤)さんがゴルフバッグにクラブ、靴まで全部買ってくださったんです。また、コースを回りながら物事の面白い捉え方も学ばせてもらいました」最高スコアは87。ゴルフ初心者に、この数字が示す腕前を伝えるとしたら?「最初の1打からずっとコースの真ん中を進んでいく感じ。全てがうまくいきすぎて、怖くなるほどでした。だって普段はしょっちゅう林に打ち込んで、青山テルマさん風にボールが『ここにいるよ』と言ってくれたら…と願いながらボール捜しに明け暮れているんですから(笑)」調子が良い時もあれば、悪い時もある。それも楽しみのひとつなのだとか。「本来ゴルフって、ミスをどうカバーしていくかのスポーツなんです。“バンカーに入れちゃった、どうしよう”と考えながら進めていく中で、徐々に“遠回りでも、1回横にボールを出すと次が打ちやすくなるな”と己を知っていく。それはある意味、仕事に通じる部分も。スベった時に、“ここは1回ひな壇に戻って、MCの表情を見てみよう”とかね(笑)」取材前日もどぶろっくの森慎太郎さんとコースを回ったという飯尾さんに、改めてゴルフの魅力を語ってもらった。「やっぱり自然が豊かで開放的な場所で過ごせるのは幸せですよね。自分なんてあちこちにボールが行ってよく歩くから、その分気兼ねなくカツカレーも食べられる(笑)。でも今から始めるなら、シミュレーションゴルフで雰囲気を味わうところから始めるのもいいと思いますよ」ゴルフ以外にも旅行や喫茶店巡りなどその趣味は多岐にわたるが、多忙な中でも趣味の時間を大切にする理由とは?「“収録の後は喫茶店でゆっくりしよう”とか、先に楽しいことが待っていると思うと仕事を頑張れるんです。ただ、自分の仕事は地方に行ったり喫茶店に行ったりと、好きなことをやらせてもらっているものも多いんですよね。趣味は仕事にしないほうがいいって人もいるけれど、自分はそこまで責任感がないから、飲んで食べて、楽しんで帰ってます」肩の力が抜けたスタンスも魅力のひとつだが「肩に力を入れなきゃいけない時期もあると思うんですけどね。20代の頃は暇で床ずれするほど寝てましたし、悲しいくらいのんびりした人生です」と苦笑する。一方で、仕事の際に意識していることを尋ねると真摯な表情が覗いた。「ロケで出川(哲朗)さんとご一緒すると、カメラのないところで撮影先の方に丁寧にお礼をされているんですよ。さまぁ~ずさんも一般の方と接する際は話が長くても絶対に止めず、最後まで聞いてから笑いを引き出すんです。ロケは対象者に協力していただかないと成立しないので、先輩方のように感謝の気持ちを持つことは忘れないようにしています」数々の芸人の先輩方と接してきた飯尾さんがリスペクトする“大人の男”として名前を挙げたのは、明石家さんまさん。「ある時、一緒にいた後輩の芸人がさんまさんに悩みを相談したんですよ。そしたら一言、『しゃあないやろ』って。『もう済んだことだから、あとはどう前を向くかや』と、すぐさまそれを笑いに変えていたんです。凄い人ですよね。結果が出ない時に“しょうがない”と思える人は少ないけれど、そこを受け止めると次に行きやすいのかなって思いました」どの番組でも結果を出している印象があるが、時にはうまくいかないことも。「ショックで小5の時の記憶がなくなるくらい、大スベリしたこともありますよ。その時はまっすぐ家に帰れず、近所の公園のベンチに座っていたっけ。ふと空を見上げたら、月がまん丸でね。“いや、今日辞めるわけじゃないんだから。次だ次!”と思って帰りましたよ。スベったら次にウケて取り返すしかないし、それを繰り返していくのが芸人という仕事。でもその先にはゴルフ場が待っていて、広い空と豊かな自然が活力をチャージさせてくれるんです。仕事って基本的にはアウトプットだから、そういうチャージの時間はやっぱり必要。そこでひらめきが降りてくることもありますしね。といっても、昨日の森とのゴルフでは一切ひらめかなかったですが(笑)」ゴルフ同様、いい時もあれば悪い時もあるのが人生。ミスをしても笑いを忘れず、景色を楽しみながら次の一打を打つ。「スベることもイライラすることもあるけれど、結局それも生きている証しなんですよね。それに自分は好きなことをやらせてもらえているので、何が起きても最終的には仕事を続けていられる幸せのほうが強いのかなって思っています」いいお・かずき1968年12月22日生まれ、東京都出身。2000年に相方のやすとお笑いコンビ・ずんを結成。出演映画『ラストマイル』が8月23日より公開予定。仲良しコンビであるキャイ~ンとずんの共著『キャイ~ン ずん 作文集 ほぼ同じで、ぜんぜん違う』(徳間書店)が発売中。スーツ¥385,000(ニート/にしのや TEL:03・6434・0983)ヴィンテージのメガネ¥27,500(にしのや)シャツ¥29,700(ビナイン/エヌエスナイン TEL:03・6433・1289)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年7月24日号より。写真・KAZUYUKI EBISAWA(makiura office)スタイリスト・ダヨシヘア&メイク・松橋亜紀取材、文・真島絵麻里撮影協力・BACKGROUNDS FACTORY(by anan編集部)
2024年07月24日単独ライブは大盛況。独自の切り口の企画が人気のYouTubeもバズり中のお笑いコンビ・さらば青春の光。ネタ作りを担当する森田哲矢さんは、芸人仲間を巻き込み笑いを生み出す天才。少年の頃から憧れていた好きなものや好きな人に囲まれ、自由に生きる姿も魅力的。さらば青春の光・森田哲矢はなぜ愛されるのか?1、仲間を巻き込む企画力公式YouTubeチャンネルでは、先輩・後輩芸人を巻き込んだ企画力抜群の動画が盛りだくさん。みなみかわさんやザ・マミィの酒井貴士さんらと繰り広げた地方競馬を盛り上げる人狼ゲーム・馬狼は、緊迫感ある展開が面白いと大バズり!さらば青春の光Official Youtube Channel2、好きなものに没頭する少年心古着好きが谷山武士監督の目に留まり、古着を愛するお笑い芸人役で映画初主演を飾った『大阪古着日和』。大阪の古着屋店員・ナナとのほろ苦い恋の物語をコメディタッチで描く本作では、光石研さんと居酒屋で古着談議をする場面でのリアルなお芝居が光る。U‐NEXT、Amazon Prime Videoなどで配信中。©2023 TT BOOKS & FILMS森田哲矢さん(さらば青春の光)大人気の公式YouTubeでは、時代を超えて愛されるチャンピオンやコンバースの古着をシンプルに着こなしているさらば青春の光の森田哲矢さん。「古着に目覚めたのは、古着ブーム全盛だった中学生のとき。奥田民生さんやPUFFY、ダウンタウンの浜田(雅功)さんが古着のジーパンをはいていて、浜田さんを真似したのが入り口でしたね。当時は、“風車ナイキ”っていうナイキのビンテージが流行っていたんですけど、高くて。チャックテイラーも2万円くらいで断念。青春時代に欲しかったけど、買えなかったビンテージものを大人になって手に入れられるようになりました。だから、洋服の系統はアメカジで、中・高校生時代と同じ(笑)。古着ってデザインがシンプルで飽きないから、ボロくてもむしろそれがかっこよかったりする。10年後もずっと着られるのが魅力。YouTubeでお世話になっているDIYに長けた作家さんが作ってくれた巨大クローゼットに保管して、大切にしていますね。一番のお宝は、所(ジョージ)さんからいただいたスカジャン。今の相場で100万円はするかも。それは誰にも譲らないですね。チャックテイラーは、カミナリの(石田)たくみにあげましたけど。良い物を人から人へと受け継げるのも古着の魅力ですよね」古着初心者で、古着を楽しみたい人におすすめの街は?「東京なら、高円寺はビンテージものが揃っていますけど、ちょっと高い。地方のほうが安いので、仙台の単独ライブに行ったときは、8着まとめ買いしました。おすすめは、大阪のアメ村にある『mecca』。中学時代は古着の知識もなくて、怖くて入れなかったお店ですけど、店長さんは僕らのラジオを聴いてくださってるみたいで、大阪に帰ったら必ず寄るくらい懇意にしてます」古着好きが高じて、昨年は映画『大阪古着日和』に主演。「古着好きの人の“あるある”なんかな?買うか悩んで店を後にしたものの、結局また買いに行くとか、自分も同じ(笑)。共演した光石研さんがヨーロッパのデッドストックが好きで、古着好き。俺には絶対できんやろうなと思うような上品な着こなしをされるので憧れますね。映画出演は嬉しかったですけど、古着を着ていると男ばかり寄ってきて、女子には全然モテない(笑)。でも、昔の自分がそうだったように、若いやつらに『お前ら将来、これ買えるようになれよ』って見せつけて、誰かの目標になれたら」古着の趣味が仕事に結びついたように、好きなことを遊び心たっぷりに追求しているのが、独自の企画が人気のYouTubeチャンネル。「下世話なYouTubeチャンネルなので、香ばしい事件が起きると、まず下世話な目線で企画に結びつけられるか考えますね。結構、時事ネタをいじることも多いです。ブクロとか周りの人の変わった発言が企画になることも(笑)」着眼点の鋭さは抜群。いじるのは芸人だけではない。「靴職人の花田優一さんが歌手活動を始められたときは、楽曲を聴いてどの曲も全部似てるかも…ってことで『花田優一イントロドン』企画が生まれました。後にご本人も登場して、いじらせてもらったら話題になって。我々がいじるからには、美味しくなって帰っていただきたいという気持ちなので、ありがたいですね」YouTubeでは何が始まるか分からない中で、先輩、後輩、同期の仲間たちが集まり、企画に賛同。森田さんがいじると人気が出るが、人選に狙いは?「企画を考えたら、すぐに来てくれる人っていうのが第一ですけど。面白いと思っているやつを呼んで、来てもらっているだけです。みなみかわさんやお見送り芸人しんいちとかもそうですけど、ここをいじったら面白くなるというのが分かっていますし、彼らは自分の役割を分かって立ち回ってくれますから。しんいちなら虐げておけばいいし(笑)。自分も番組に出たら、ダウンタウンさんやくりぃむしちゅーさんら先輩に美味しくいじっていただいてきたので、現場で学んだことです。後輩を人気者にしてあげようなんてことは考えてないけど、結果的に人気が出たらラッキー。YouTubeも最初は内輪ネタでも、どんどん広がっていけばいいなって」笑いを生み出す森田さんが普段、お仕事の現場で大切にされているのは、やっぱり“笑うこと”。「笑っていると楽しくなるので。もともとゲラやし、楽しいから笑うんですけど。一人ヘラヘラしているやつがいると、明るい雰囲気が生まれますよね」笑う門には福来る――。笑顔で笑いを引き寄せ、何事も楽しめるからこそ、人を笑わせられる。「こんなズボラな人間がお金を稼げる可能性があるのは、お笑いの世界だけ。勉強もスポーツも何もできへんやつが、飯を食わせてもらえているのは、もうラッキー以外の何でもないので、ヘラヘラしちゃいますよね。ふざけていても、お金って生まれるんだなって。一発ポンと上がるより、徐々に右肩上がりで死んでいきたいです」もりた・てつや1981年8月23日生まれ、大阪府出身。2008年結成のお笑いコンビ・さらば青春の光のネタ作り担当。TBSラジオにて土曜27:00~『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』を放送中。TVでの活躍のほか「五反田ガレージ」「裏さらば」などのYouTubeサブチャンネルも人気。ジャケット¥45,000(Wizzard)ブレスレット¥80,000リング¥36,000(共にJOHAN SILVERMAN) 以上TEENY RANCH TEL:03・6812・9341シャツ¥34,980(PETTY/apartment complex TEL:03・6884・0123)パンツ¥14,990(UNFILO/インプレス TEL:03・6451・1039)ネックレス¥25,300(MARIHA/untlim TEL:03・5466・1662)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年7月24日号より。写真・山根悠太郎(TRON)スタイリスト・能城 匠ヘア&メイク・鈴木かれん取材、文・福田恵子(by anan編集部)
2024年07月22日有名人にちなんだ「じゃねーよ!」のいじられツッコミでおなじみの、お笑いコンビ、ハリセンボンの近藤春菜さん。最近なんだか雰囲気が優しい…?とSNS界隈で話題。心境の変化が?と思って話を伺ってみたら、なんだか優しさのかたまりのような人でした。――ハリセンボンは今年でデビュー20周年ですね。おめでとうございます!芸歴20年といわれると、“ベテラン”という言葉とセットにしたくなりますが、今のご自身と20年のキャリア、どう捉えていらっしゃいますか?先日、ダウンタウンさんの浜田(雅功)さんのバラエティ番組に出させていただいたときに共演した山里(亮太)さんが、「自分は芸歴20年を超えたけれど、ダウンタウンさんが『ダウンタウンのごっつええ感じ』を始めたときはまだ20代後半だった。それを考えるとやっていけない気持ちになる。だから考えてはダメ」的なことをおっしゃっていて。ホントにそうなんですよね。そういう意味で、自分が子どものときに憧れたベテラン芸人のような存在になれたかと言われると、そうではないと思います。ただ、時代も違いますから、比べても仕方ない。きっと自分たちなりの20年は歩めたかな…というのが今の気持ちです。――小さい頃から芸人になりたいと思っていましたか?そう思ったのは中学生のときですね。私の父は元警察官ということもあり、私が言うのもなんですが、すごく真面目な性格なんです。母も真面目で、そんな両親に「芸人になりたい」と伝えたとき、反対されるかと思ったら、「やりたいことがあるなら、頑張ってやりなさい」と応援をしてくれて。今思うと、両親が背中を押してくれたことは、芸人人生を考える上で結構大きな出来事だったかもしれません。――そういえば5月に、春菜さんが地元の警察署で一日署長を務められていましたが、お父様と共演されていましたね。はい。まさか自分の人生にこんなことが起こるとは(笑)。仕事柄父は堅い人に見られがちなんですが、実は家では結構ユニークな人で。「春菜が芸人になったのは、俺の血筋だ」とか言ってます。そして意外と、出たがりです(笑)。――ご自身では、ここまで続いた理由をどう分析されますか?ただただ、人に恵まれているんだと思います。まず、私は(箕輪)はるかの3つ年下なんですが、そんなはるかと同期で養成所に入り、知り合ってコンビを組めたことが一つ。それから、1年目、2年目の頃に番組に呼んでくれた先輩方、はるかが入院して急に一人で活動しなければならなかったときにフォローしてくれた仲間たち。そして、「じゃねーよ!」と言わせていただいている方々の存在も大きいです。――その代表的な方が、角野卓造さんですよね。はい。かれこれ18年くらい、「角野卓造じゃねーよ!」と言わせていただいてますね。――鉄板ネタって、常に求められるものだと思うんですが、「もうそろそろいいのでは…」みたいな気持ちにはならないんですか?全然ならないです、いまだに言わせてもらえているのはめちゃめちゃありがたい。特に私の「じゃねーよ!」は、誰かに振ってもらわないと発動できないもの。今でも私に振ってくれる人がいるのは感謝しかないです。――あれはどんなところから生まれた芸だったのでしょうか?確か2年目くらいのときに、とにかくその場で私を覚えてもらいたい一心で出した言葉だったんです。正直怒られる覚悟でした。というのも、角野さんに許可をいただいたわけでもなかったですし。後にTBSのオールスター感謝祭でご一緒する機会があって、私は絶対謝罪しなきゃと思い、角野さんが『渡る世間は鬼ばかり』チームでスタジオに入ってこられるのを、スタジオ前で待っていたんです。で、角野さんが見えたので謝ろうとしたら、無言で手を差し出して握手してくださって。焦って私が「勝手にお名前を出して、しかも“そうじゃねーよ”なんて失礼なことを言って、本当にすみません」と言ったら、「全然いいんだよ」って。その後も番組はもちろん、CMや映画で親子役をやらせていただいたこともあって。角野さんがお一人で番組に出られたときに、「近藤春菜じゃねーよ」って言ってくださったり…。完全に角野さんの大きな懐に甘えさせてもらってるだけ。ただただ、私はラッキーな人間なんだって思ってます。こんどう・はるな1983年2月23日生まれ、東京都出身。お笑いコンビ、ハリセンボンのツッコミ担当。相方は箕輪はるか。2003年にコンビを結成し、翌年デビュー。以降、数多くのバラエティ番組はもちろん、MC、俳優としても活躍。ハリセンボンのYouTubeチャンネル「ハリセンボンOfficial Channel」では、二人でモーニングを食べに行く、眠れない人に向け添い寝トークなどの癒し系動画に加え、春菜さんがカーネル・サンダースやステラおばさんになる、といった必笑動画も。毎週金曜日18 時に定期配信。春菜さん曰く「コメント欄がめちゃめちゃ優しい世界…」とのことです。※『anan』2024年7月24日号より。写真・寺沢美遊ヘア&メイク・谷口友海(by anan編集部)
2024年07月22日はたから見ればマニアック。超私的な大人の男の魅力についてスペシャリストが熱っぽく激白!芸人・ヒコロヒーさんが選ぶのは、「大衆居酒屋でご一緒したい男」です。大衆居酒屋でご一緒したい男に熱視線。お酒をこよなく愛し、ひと月の飲み代が50万円いくこともあると番組で告白したこともある芸人のヒコロヒーさん。「言ってもいいこととあかんことの分別がついている人は大人ですよね。酒が入っても気が大きくなっても、その分別はついていてほしいですし、悪口を言わず、飲み方がきれいな人ってやっぱりいい。好みの居酒屋は、広くなく、小汚いくらいの店。接客もちょっと雑くらいがちょうどいい。そういうお店で飲むと、誰もがフラットな感じがして、スターとも近しくなれそうな気がします」映画『仁義なき戦い』の梅宮辰夫さんの名前も挙げてくれた。「この映画の辰夫さんは、怖いヤクザなんですけど、身内には優しくて明るいんです。ご自身も豪快な飲みっぷりで楽しませてくれそう。まずは瓶ビールでおでんの昆布を。『余計な調理は邪魔くさい』とか言ってほしいですね。理想は左にゴズリング、右に辰夫です(笑)」【シルヴェスター・スタローンさん】狭いお店で窮屈そうな肉体派スターと麦焼酎を。70歳を越えても筋トレを続ける、アクションスター。「天井の低いお店で、あの大きな体を窮屈そうにかがめてる彼と飲みたいですね。酔っぱらいながら笑ってほしい。変なヤツに絡まれたら、すぐマシンガンをぶっ放して追い払ってくれそうなところもいいですね」『ランボー3 /怒りのアフガン4K Ultra HD Blu-ray』¥7,480発売・販売元:KADOKAWA ©1988 STUDIOCANAL【井上 順さん】好きな人のダジャレを聞きながら酒機嫌。昭和の時代から第一線で活躍するスター。「『ラヂオの時間』を観て、なんてカッコいい人がいるんだとファンに。いつも機嫌がよさそうで、佇まいにも大人の余裕が感じられますよね。偶然、店に居合わせて、順さんがお好きなダジャレを聞かせてもらえたら最高です」【ライアン・ゴズリングさん】超大物スターと熱燗を飲みながらくだらない話を。アイドル出身の演技派俳優。「『ラ・ラ・ランド』を観て素敵だなって。顔が好き(笑)。ゴズリングが赤提灯の立ち飲みにいたら…と妄想が膨らみます。あえて『無人島に何持っていく?』とか『宝くじが当たったらどうします?』とかくだらない話をしたい」『ラ・ラ・ランド』デジタル配信中4K ULTRA HD¥8,580Blu-ray¥2,750DVD¥1,980発売元:ギャガ/販売元:ポニーキャニオン ©2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.ヒコロヒーさん1989年生まれ、愛媛県出身。『キョコロヒー』(テレビ朝日)ほか、レギュラー多数。『THE TIME,』(TBS)に月曜マンスリーレギュラーとして出演中。今年、短編恋愛小説集『黙って喋って』(朝日新聞出版)を上梓。※『anan』2024年7月24日号より。イラスト・岡田成生取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2024年07月21日超私的な萌えをお届け。憧れの大人の男について、芸人・ジェラードンのアタック西本さんが「ロマン溢れる角刈りな男」をピックアップ。ロマン溢れる角刈りな男に熱視線。8年前に自らも角刈りにしたジェラードンのアタック西本さんによると、「角刈りは、人に何と思われようと、自分がカッコいいと思えればいい、そう考える男がやる髪型なんだと思います。好かれたいとかモテたいとか、“誰かに寄せる”価値観はゼロ。だから角刈りの男には孤高な雰囲気があるし、貫禄すら滲み出る。角刈りをしている人を見ると、同じ角刈リストとして勝手にシンパシーを感じてしまいます」かつて理容室に行くとき、お気に入りの角刈りの写真を持参していたそう。こちらはそんなときに出合った憧れの男たち。「やって思いましたが、一度やったら後には引けない。角刈りは、そういう意思表示の髪型だと思います。その心意気が滲み出るからカッコいいし、憧れの存在なんでしょう」【菅原文太さん】和の魅力がたっぷり、銀幕で輝くスタイル。『仁義なき戦い』や『トラック野郎』といった映画で知られる名優。ヤクザ映画で見せる角刈り姿に、昭和の日本は痺れた!「いわゆる和テイストの角刈り。前髪の立ち上がり方と頭頂部のラインの角度がビシッと決まっていてカッコいい。横向きが最高です」【松方弘樹さん】ダンディズム溢れる洋風スタイル。数多くのヤクザ映画に出演した名優。菅原の和に対し、松方はどこか洋の雰囲気を感じさせるダンディな角刈り。「とある広告で、タキシードに角刈りの写真を見たことがあるんですが、それがすごく素敵だった。ハチの外周がきれいに丸いところが好き」【鎮座DOPENESSさん】古いスタイルにあえていま挑むところがクール。令和の今、現在進行系で活躍中のラッパー。「少し白髪が交じっているのがめちゃくちゃカッコいい。あえて、オールドスタイルな角刈りを今やっているところも素敵だし、なによりおしゃれ。この方も横から見たときの、前髪と頭頂部の直角さがいいですね」番外編:髪型にイズムがありすぎる男とにかく明るい安村さん今や世界で大人気の安村さんですが、しょっちゅう髪型がチェンジする模様。「その中でも僕は、前髪を角刈り風に立て、襟足を長く残した“ジャンボ尾崎スタイル”をしているときがすごく好き。角刈りとジャンボスタイルのハイブリッドですね」あたっくにしもと1987年生まれ、愛知県出身。海野裕二さん、かみちぃさんとのお笑いトリオ・ジェラードンのメンバー。『それゆけ!大宮セブン』(テレビ埼玉)に、大宮セブンメンバーとして出演中。特技はイラスト。※『anan』2024年7月24日号より。イラスト・岡田成生取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2024年07月21日ニューヨークが、毎年恒例の単独ライブを開催。メディアへの露出が増えた今でも、彼らが生の舞台にこだわり続ける理由とは。左から嶋佐和也さん、屋敷裕政さん。――毎年必ず開催される単独ライブへの思いをお聞かせください。屋敷裕政さん(以下、屋敷):以前は、『M‐1グランプリ』や『キングオブコント』でいつかやろうというつもりで、単独ライブのネタを作っていたんですけど、テレビに出るようになって、少し意味合いが変わってきましたね。テレビは楽しくやらせてもらってはいるけど、いろんな人に考えていただいたことをやる場で。自分たちが面白いと思ったことをそのままやれる機会って減ってきているんですね。だから、しんどいはしんどいですけど、やりがいもあるし、年に1回ぐらいはやっておこうかということで毎年単独をやらせてもらっています。嶋佐和也さん(以下、嶋佐):今年は全国で1万2000人ぐらいの動員を目指していて。チケット代を払ってわざわざ来てくれた、自分たちを好きな人が目の前にたくさんいるっていうのは、やっぱり特別な嬉しさがありますね。屋敷:音楽とかYouTubeとかいろんな娯楽がある中で、お笑いの単独に行くってちょっとハードル高いかもしれないですけど、1人でも“初めて”の人を増やしたいです。――『ラヴィット!』(TBS系)などでお二人のことを知って、今回初めて会場に足を運ばれる方も多くいらっしゃると思います。そういう方にアピールするなら?嶋佐:尺とか内容とか何も気にせず純度100%のネタをやります。観て面白いって思ってくれる人はセンスいいし、面白くないって思う人はセンスないです(笑)。屋敷:すみません(笑)。「テレビでできない」っていう言い方ももうダサくなってきてますけど、本当に尺とかもあって、なかなかテレビでちゃんとしたネタができないんですよ。――お二人のネタといえば、やはり“毒”とか“悪意”みたいなキーワードで語られることが多いですし…。屋敷:そうですね。でも、ただただ悪口言ってるだけじゃない域には達していると思いますし、ほかのコンビともかぶっていないと思います。嶋佐:悪意というか善意で言ってるんですけどね。僕らのことを昔から見てくれる人なら分かってくれると思いますけど、毒という優しさなんですよ。屋敷:毒じゃなくて薬?(笑)嶋佐:そうそう。屋敷:来年は「薬と善意」っていうタイトルでやろうかな。――ステージでしか見られない表情もありそうですか?屋敷:やっぱり緊張感が違いますね。おもんなかったら完全に俺らのせいなので、逃げられへん、ごまかされへんっていうところはあります。嶋佐:確かに、一番プレッシャーを感じる場かもしれないです。屋敷:特に初日は緊張がすごいです。ネタできるのが、いつもギリギリなんですよ。前回も、初日の2~3日前ぐらいに全部できて、そこからちょっと稽古してっていう感じでした。でも今回、今のところ初日が一番チケット売れているんで…プレッシャーです(笑)。ニューヨーク単独ライブ『そろそろ、』7月6日(土)の東京・銀座ブロッサムを皮切りに、愛知・宮城・福岡・大阪と、5都市を回る。去年の単独公演の動員数は約1万人で、今回はさらにそれを上回る動員数を目指している。昨年までの3年分の単独ライブを収録したDVD‐BOX『NEW YORK LIVE 2021‐2023』が発売中。ニューヨーク2010年にコンビ結成。『M‐1グランプリ』と『キングオブコント』の決勝に2回ずつ進出し、ネタの面白さに定評がある。左・嶋佐和也1986年5月14日生まれ、山梨県出身。右・屋敷裕政1986年3月1日生まれ、三重県出身。※『anan』2024年7月10日号より。写真・KAZUYUKI EBISAWA(makiura office)インタビュー、文・野村 文(by anan編集部)
2024年07月10日前田敦子さんのものまねでブレイクしたキンタロー。さんが、さらなる快進撃を見せている。アンジェリーナ・ジョリーなどの海外セレブから、SNSなどで話題の一般人までバリエーション豊かなものまねが話題を呼び、姿を見る機会が急増中。進化の秘密を探ります。――最近、ものまねをしているキンタロー。さんは、とても生き生きとして輝いて見えます。“再ブレイク”と言われることも多いそうですが?言われるたびに嬉しいんですけど、自尊心が低いので。喜びの気持ちからすぐ、“果たして本当にそうなのか…”という想いに変わってしまうけど、本当に再ブレイクしてたらいいなって思います。――披露するネタが、以前とは変わったように感じます。自分としてはいろいろなものまねをやってきたつもりでしたけど、世間的な認知がものすごく低くて。前田あっちゃんの人とか、ダンスの人みたいなイメージで止まっていたのが、『水曜日のダウンタウン』に出たことで大きな転機が訪れました。「30‐1グランプリ」や「“まだ誰もやってない”モノマネ王座決定戦」という企画で果敢に攻めた結果、“あ、他のものまねもやれるんだ”“急に振ってもできるんだ”という認知になって、ものまねという括りでいろいろな番組に呼ばれるようになったんです。それまでは、なかなか認められなくて悔しかったり、落ち込んだりもしたんですけど。やっぱり、松本人志さんが『こいつおもろいわ』って言ってくれたことが大きくて、感謝しています。――“犬系彼女”のものまねもSNSで大きな話題になりました。同じようなことはやっていたんですけど、TwitterがXになってから、フォローしていない人が表示されることが増えたじゃないですか。私に興味がなくて、私をフォローしていない人も、ものまねを見る羽目になるというか。それで再生回数が尋常じゃなく増えまして。イーロン・マスクのおかげですね。――ネタ作りはどうされているのでしょう。もともと、すごく時間をかけて研究する性格ではなく、気になる人がいたら顔にいろいろ描いてみるんです。そして、せっかく顔に描いたら世に出さずに落とすのはもったいないから晒そう、みたいな感じでSNSに投稿するんです。もともと即出しするのが好きなんですよね。だから、最近は自分がやりたいことに世間の認知が追いついたから、すごくやりがいのある仕事が増えました。以前は、やりたいことと求められることのズレがちょっとあったので。すごく楽しいし、ありがたいです。――ものまねをする人は、どうやって選んでいるのですか?片岡鶴太郎さんが出演されている救心のCMに出てくる「心が、楽しめと、言っている。」という名言に衝撃を受けまして。やっぱり、心が楽しいと思うことが一番だなと思ったので、まずはやってみたいと感じたものを選ぶようにしています。たとえば、キム・カーダシアンは、『カーダシアン家のセレブな日常』という番組が大好きで、こんな夢のような日常を送りたい、まねをしたら面白そうだという憧れから始めました。――今日、披露していただいたアンジェリーナ・ジョリーは、どういう経緯だったのでしょう。芸人になる前にテレビで映画『トゥームレイダー』が流れていて、うわ、カッコいいなと思いながら観ていたら、終わる頃にアンジーの顔になっていて。当時、カメラ付き携帯が出たばかりの頃だったから、なんとなく撮影してみたんです。それから月日が流れ、ものまねのレパートリーを探している時に思い出してやってみたら、みんなが似ていると言ってくれて、アンジーとして活動しようと。北大路欣也さんは、ドラマ『三匹のおっさん』にゲスト出演させていただいた時にお会いして。ロケの待機時間中、道ゆくおばさまたちが北大路さんに気づいて近づいてきた時に、「お騒がせしてすみません」と、北大路さんが声を出すことなく、顔だけで伝えていらっしゃったんです。――再現してくださったお顔が素晴らしすぎます(笑)。やっぱり一流の俳優さんというのは顔で語れるし、オーラやサービス精神に感銘を受けてしまって。そんな北大路さんのすごさを広めたいという気持ちでやり始めました。ただ、私の技術では、北大路さんの顔だけで伝えるテレパシーを実演できず、「北大路欣也です」と喋っちゃってるんですけど。キンタロー。1981年10月24日生まれ、愛知県出身。2011年、松竹芸能タレントスクールに入り芸人の道へ。ものまねや得意のダンスなどで注目を集め、数々のバラエティ番組に出演。今年3月に松竹芸能を退社し、現在はフリーとして活動。アーティスト・ナキボクロの楽曲「抜刀」のMVに出演して話題に。公式YouTubeチャンネル「Kintalo TV」も配信中。※『anan』2024年6月26号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・佐野友香(ラッキースター)ヘア&メイク・INAインタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年06月22日優しい雰囲気から突如放たれる、独特なワードセンスも魅力の男性ブランコが、初の1か月にわたる単独ライブ「駐車場」を開催。“振り回され”の刃が研がれてきています(笑)。――初の長期公演、いかがですか?平井:1か月あるとどこかで体調崩しそうなので完走できるようにまずは健康でいたいです(笑)。――タイトル「駐車場」にはどういう意味が込められているのですか?平井:皆がイメージする駐車場ではあるんですけど、メインビジュアルをごらんいただくと分かるように、まるでこの世のものじゃないような一風変わった駐車場というか…。“駐車場”って一単語ですけど、よくある駐車場ではないような広がりを表現できたらと思っています。――ネタを手掛ける平井さんから浦井さんに期待することは?平井:振り回された時に出るツッコミワードとか慌てた感じとか、“受け”の芝居が多めになると思うので、たくさん振り回されてほしいです。浦井:軽くひどい目に遭っている役のほうが、ごらんになる方々も楽しそうなので、どんどんそういう目に遭っていこうかなと思います(笑)。平井:外部の舞台でも、そういう役、多いですから。浦井:“振り回され”の刃が研がれてきています(笑)。――男性ブランコならではの独特の世界が展開しそうで楽しみです。浦井:去年、赤レンガ倉庫で公演をした時に、終わって外に出たら、横浜の街が素敵な空間に見えて。今回も単独を観終わって街に出た時、皆さんの目に周りの景色がより楽しげに映るといいなと思っています。平井:初めていらっしゃる方も多いでしょうけど、テレビの僕らとは違う姿が見られると思います。浦井:ネタを見たことがない方からしたら、僕ら『ラヴィット!』とかであわあわしているような印象しかないでしょうからね(笑)。平井:単独ライブでは、僕らのしっかりしたところが見られると思うので(笑)、ぜひいらしてください。「駐車場」男性ブランコ単独公演。5月28日の東京・あうるすぽっと公演からスタートしており、以降、京都、福岡を回る。東京の飛行船シアターにて最終公演予定。トークやコーナーはなし、完全コントだけという濃密な内容。面白いだけではない、驚きもある彼らのコントの世界を思う存分楽しめる。だんせいぶらんこ大学の演劇サークルで出会い、コンビ結成。2021年にキングオブコント準優勝。ライブ、演劇、テレビと幅広く活躍中。左・平井まさあき1987年8月1日生まれ、兵庫県出身。右・浦井のりひろ1987年12月3日生まれ、京都府出身。※『anan』2024年6月5日号より。写真・KAZUYUKI EBISAWA(makiura office)インタビュー、文・野村 文(by anan編集部)
2024年06月05日30年近い付き合いの仲良し同士、バカリズムさんと東京03の飯塚悟志さんがタッグを組んでおくるロケバラエティ『バカリヅカ』。お互いのことをよく知る間柄ならではのあうんの呼吸、ゆるい空気感が何ともいえない魅力の番組だ。バカリズム×飯塚悟志――この5月からシーズン2が開始。放送が決まった時のお気持ちは?バカリズム:またやりたかったので、待ってましたという気持ちでした。飯塚:僕は升野くん(バカリズム)におまかせで、本当に楽しいだけなので嬉しかったですね。これがなければ会う機会もなかなかないんですよ。だから、ここで会えて楽しいことができたら最高だなと思ってました。前回も結構、反響が大きくて。バカリズム:この二人でコントじゃないことをするというのが新鮮だったみたいです。飯塚:僕もオンエアを毎回楽しみにしていました。二人の空気感が放送でもそのまま出ていたので、今回も大丈夫だろうなと思っています。――では、(取材時)#1、2の収録を終えていかがでしたか?バカリズム:楽しかったですね。ほんと、仕事感がないというか(笑)。大丈夫かな、これ本当に放送されるのかなって思ってます。飯塚:前回より頑張ってないよね。バカリズム:何もせず、ただただ遊んでいただけでしたね。前回は、ロケのテーマが決まったら、どんなことができるかとか打ち合わせしていたんですよ。今回は、以前やったのと同じ牽引車企画(※牽引車に引かれた車でドライブ気分を味わうという企画)だったので、頭脳労働まったくなしで臨みました。飯塚:“見切り発車バラエティ”と銘打たれているんですけど、まさにその通りでしたね。バカリズム:ゲストもいますけど、気を遣わなくて済む人ばかりなのでありがたいです。朝日奈央とか、もう勝手知ったる間柄のメンバーばかりなので。ライブの企画コーナーみたいな感じでした(笑)。飯塚:ゆるゆるでした。ほんと、面白かったですね。――飯塚さんは、東京03のメンバーと一緒に番組をやる時とはまた違う感覚ですか?飯塚:相方だとやっぱり仕事感が出ちゃう。03でこういうロケをやってる画が浮かばないです。バカリズム:こんなにゆるくならないでしょうね。飯塚:不思議だけどね。一応やっぱり仕事だって思っちゃうから…。その点、『バカリヅカ』は台本ちゃんと見てないし、ほんとに野面(のづら)で来ちゃってるんですよね(笑)。――もはや仕事だと思ってない、みたいな…?(笑)飯塚:完全に思ってないですね。思ってしまったら、逆に嫌になっちゃうだろうなぁ。バカリズム:仕事だと思っちゃったら、(『バカリヅカ』に対して)「これじゃダメだ」ってなる。飯塚:ほんと、そうだ(笑)。――では、この番組における今後の目標をお聞かせください。バカリズム:長寿番組になったら嬉しいなと思っています。――今回は6回限りの放送ですが、レギュラー化されるといいですよね。バカリズム:レギュラーになったらいいですね。でも、ならなかったら、もうしょうがないかって(笑)。飯塚:「まぁ、やっぱりそうか」ってなるね(笑)。バカリズム:頑張ってないから文句言えないんですよ。飯塚:そうなの。「なんでこんなに頑張ったのにレギュラー化してくれないんですか!」って言えない(笑)。バカリズム:さすがにそんな上手い話はないですからね(笑)。バカリズム(写真右)1975年11月28日生まれ、福岡県出身。’95年、お笑いコンビ「バカリズム」を結成。2005年12月よりピン芸人として活動。レギュラー番組を中心に活動する傍ら脚本、俳優など多方面で活動中。現在、ドラマ『イップス』(フジテレビ系)に出演中。いいづか・さとし(写真左)1973年5月27日生まれ、千葉県出身。2003年に豊本明長、角田晃広と東京03を結成。’09年に「キングオブコント」優勝。レギュラー番組に出演するほか、俳優としても活動中。3月には『高速を降りたら』(NHK)でドラマ初主演を果たした。『バカリヅカ』バカリズムと飯塚悟志がどうなるか分からない見切り発車な企画に挑戦するバラエティ。2023年に全6回で放送され好評を博し、第2弾の放送が決定。第2弾では、毎回ゲストも登場。毎週月曜24:30~テレ東にて放送中。※『anan』2024年6月5日号より。写真・土佐麻理子インタビュー、文・野村 文(by anan編集部)
2024年06月05日的確な例えツッコミと切れ味鋭いトークで、お笑い界で確固たる地位を築いているフットボールアワーの後藤輝基さん。2022年に藤井隆さんが主宰する音楽レーベル・SLENDERIE RECORDからカバーアルバム『マカロワ』をリリースし、シンガーとして新たな魅力を発揮。今回、待望の2ndカバーアルバム『ホイップ』が到着。じっくりと話を聞いた。――藤井隆さんプロデュースのもと、音楽活動を始められたきっかけは何だったのでしょう?後藤輝基さん(以下、後藤):藤井さんとは、20年近く大阪で番組(『発見!仰天!!プレミアもん!!!土曜はダメよ!』)をやらせていただいてまして。ただ、プライベートで飲みに行くとか、遊びに行くことがなかったんですよ。「それもなぁ…」ということで、藤井さんが「ごはんに行こう」と声をかけてくれまして。普段はカラオケをしないんですけど、「後藤くんも歌ってよ」って言われたので「ほな、わかりました」と歌ったんですね。藤井さん的には長渕剛さんとか昭和歌謡を選ぶと思っていたら、原田真二さんの「キャンディ」を選曲したのが意外やったみたいで。「なんでこの歌を知ってんの?」「姉ちゃんが好きでして」「あ、そうなんや!」と。それが藤井さんのアンテナに引っかかったらしいですよ。――藤井さんは、後藤さんがGOTO名義で発表された楽曲も音楽的に好きだったそうですね。後藤:そうでしたね!いや、言うたってバラエティ番組から生まれた曲ですから「何を歌ってんねん、こいつ」みたいな反応になるはずなんですけど「音楽としてすごい好きやねん」と言ってもらいましたね。そんなこんなで藤井さんが熱を帯びだし、プロデュース第1弾として、本田美奈子さんの「悲しみSWING」のカバーをリリースすることになりました。――その後、1stカバーアルバム『マカロワ』をリリース。反響は?後藤:『ゴッドタン』の「芸人マジ歌選手権」とか、バラエティのイチ要素として歌うことはありましたけど、それとは全く違うアプローチに驚かれましたね。藤井さんのアイデアでギターを封印し、選曲も女性の曲が中心でしたから。――『マカロワ』は後藤さんの艶やかな歌声を堪能できると、女性からの評判も高いですよね。小池栄子さんは「初めてカッコいいと思った」と藤井さんに連絡されたそうで。『土曜はダメよ!』で20年ご一緒されている女性作家さんも「初めて好きになった」と絶賛。後藤:ほな、20年はなんやってん!っていうね。確かにこれまで見せていないというか、自分では見せられへんような側面ですから。なかでも一番喜んでくれたのが、ウチの姉ちゃんで。もともと歌手になりたかった人なんですよ。毎回ライブに来て、CDやレコードも手に入れて、ずっと聴いてくれていて。「自分の夢が叶ったようや」と言ってました。――今回の『ホイップ』では、そのお姉さんもボーカルに…?後藤:藤井さんから最初に言われたのが「今回はお姉さんに参加してほしい」と。そこから始まってるんです。やるわけがないと思っていたんですけど、本人に聞いたらあっさりオッケーが出たので「ほんまに?どうすんねん、これ!」って。姉ちゃんと歌うなんて、カラオケも含めて人生で1回もないですから。しかも、楽曲がSelfishの「自由になって」ですよ。そもそもデュエット曲ではない楽曲をチョイスしてくるのも、藤井さんらしいというかね。――それも、まさかの1曲目に持ってくるという。後藤:1曲目とおっしゃいますけど、第一声が姉ちゃんですからね。――ふふふ、そうなんですよね!後藤:そうなんですよ。“後藤輝基”名義やねんから、普通は僕の声から始まるはずが姉ちゃんの声からなんや!っていう。そこのセンスも藤井隆ならでは、ですよね。――ならではといえば、藤井さんはレコーディングのディレクションがかなり独特なんですよね。後藤:普通は「もうちょっと強く歌って」とか「明るめな感じで」と言うんでしょうけど、「悲しみSWING」の時は「いままで歌を歌ったことがなかったベテラン俳優さんが、周りから『歌ってください』と囃し立てられて、自分が出ていないドラマの主題歌をスタジオで歌う。そしたら『うわー、素敵!最高です!』『本当にこれでいいの?じゃあ、またね』と帰っていく感じで歌って」と…いや、どう歌うねん!でも、そんなこと言ったら埒が明かないので「わかりました」と言って、マイクの前に立ちましたけどね。――ハハハ!わかってないけど。後藤:ええ(笑)。今回だとスターダストレビューの「想い出にかわるまで」かな?「この主人公は肩をすぼめて、凍えそうな感じで襟を立てながら歩いてんねん。でも、着てる服は夏服やねん」って。全くわからん!毎度のことですけど、言いましたよ「わかりました」って。――サウンドプロデュースを務めたONIGAWARAの斉藤伸也さんからは、どんなアドバイスを受けましたか?後藤:リズムのレクチャーを受けることが多かったですね。「想い出にかわるまで」も、しっかりリズムに沿って歌わないと軽やかさが出ないから、横のリズムを意識して歌いました。あと、僕は力を入れて歌うと“昭和歌謡のねちっこさ”が出てしまうらしく。だから自分の中でだいぶ抑えて歌っていて。音源を聴いたら「あぁ、それで正解やったわ」と思いました。――改めて『ホイップ』はどんな一枚になりましたか?後藤:前作は女性が主役の曲がほとんどで。だからこそ全然違うもんとして、自分と切り離して歌えたんです。今作は男性が主人公の曲ばかりで、一人称が〈僕〉の曲が多い。自分が言わないような歌詞がいっぱい出てくるから、照れくささはありましたね。〈僕を信じて〉なんて、嫁にも言うたことないですから。皆さんがどう感じるか、反応が楽しみです。藤井隆が全面プロデュースを務め、ONIGAWARAの斉藤伸也がアレンジで参加したカバーアルバム第2弾『ホイップ』が発売中。先行配信曲「スローなDanceは踊れない」、後藤の実姉とデュエットをした「自由になって」をはじめ、全7曲を収録。6月9日から「後藤輝基“ホイップ”ツアー2024 plus 藤井隆!」を全国5か所で開催する。ごとう・てるもと1974年6月18日生まれ、大阪府出身。’99年に岩尾望とお笑いコンビ・フットボールアワーを結成。「第32回NHK上方漫才コンテスト」最優秀賞、「M‐1グランプリ2003」優勝をはじめ、お笑いの賞レースで華々しい結果を残す。2022年から藤井隆プロデュースで新たに音楽活動をスタートし、お笑い以外でも活躍の幅を広げている。カットソー¥3,990パンツ¥9,900(共にUNFILO/BLANDET Tokyomiyamoto@miyamotospice.com)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年6月5日号より。写真・前田拓也スタイリスト・嶋岡 隆(Office Shimarl)インタビュー、文・真貝 聡(by anan編集部)
2024年06月01日深紅のリップと黒髪が映える白肌の持ち主、お笑い芸人・紅しょうがの熊元プロレスさん。賞レースでの優勝を果たしメディアへの露出が増える中、強化中のスキンケアについて教えてもらった。『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』で7代目女王の座を射止め、活躍の場を広げているお笑い芸人の紅しょうが・熊元プロレスさん。人前に出る機会が増えたこともあり、スキンケアを強化中。「メイクをしていただけることが多くなったので、肌のコンディションは整えておきたいと思うように。今まではどれだけ肌が乾燥してようが自分だけの問題だったのでケアには無頓着でしたけど、ガサガサの肌だとメイクさんも大変だろうし、ちゃんとお手入れをしたいなぁと。大阪に住んでいた頃はスキンケアらしいケアはあまりしたことがなかったし、東京に出てきてから1年経った今は、環境の変化のせいか肌の乾燥がひどくなって。自分ではどうしたらええかわからなかったので、肌診断をしてくれるという『キールズ』の店舗に行って、肌に合うものを選んでもらいました。洗顔からクリームまで5本そろえたんですけど、05はなかなかハードルが高いので、美容液だけで終わらせることも…。でも美容液だけでも化粧ノリがよくなりましたし、スキンケアってやればちゃんと効果が出るんやなって、手応えを感じているところです」一方で突然の肌トラブルも。「忙しくなったこともあって、これまで無縁だったニキビが出やすくなりました。相方(稲田美紀さん)が肌あれしやすいタイプなんで美容法を聞いてみたら、“結局、チョコラBBやねん”って言ってたので、私も飲み始めました。ただただ美味しいので続けられそうな気がしています」コンプレックスの毛穴には、25年向き合ってきた。「毛穴が気になり始めたのは小学3年生くらいのとき。当時は毛穴に悩んでいる友達もいないから誰にも相談できないし、お化粧もできないから隠すこともできないし。そんな頃に発売された毛穴パックは、わかりやすく角栓が取れるのでどハマリして、お小遣いで頑張って買っていました。でも当時は知識がゼロだったので、いま思うと無茶をやっていましたね。長く放置した方が効果が出ると思って、30分パックしてカピカピにさせたり…。今でも毛穴パックは愛用していて、シートを貼ってはがすタイプのものや、クリームを塗って固まったらはがすタイプなどいろいろ試しています。でも、結局一番取れるのはシートタイプかな。10日に一回くらいのペースで使って、使用後は化粧水で引き締めるのがおすすめ。あとは、落とす系のものも毛穴にアプローチできるものを選んでいます。髪や肌って、同じものを使っていると慣れてくると聞いたことがあるので、バームや泡立てタイプなどいろんなものを使っています」これから夏に向けて強化したいのが、シミ対策だとか。「20代の頃は日焼けしてもすぐ元の肌の色に戻っていましたが、30代に入ってから一気にシミが出てくるように。日焼け止めを使ってなかったツケかも。ホームケアで頑張りたいです」KUMAMOTO’s FAVORITE ITEM2種類の炭で毛穴の汚れや皮脂をしっかり吸着。「毛穴の黒ずみに効果的。小鼻まわりはくるくると角栓をかき出すようにすると」。DUO デュオ ザ クレンジングバーム ブラックリペア 90g¥3,960(プレミアアンチエイジング TEL:0120・557・020)ミクロの美容泡で毛穴にアプローチ。黒ずみ、角栓までしっかり吸着し、透明感のある肌に洗い上げる洗顔料。「お風呂場に常備しています」。SENKA パーフェクトホイップ ホワイトクレイ 120g¥657*編集部調べ(ファイントゥデイ TEL:0120・202・166)一度ですっきりつるつる!毛穴の目立ちにくい小鼻に。小鼻に貼ってはがすだけで、毛穴の角栓や黒ずみを取り除くシート状パック。「発売以来、ずっと愛用中!」。ビオレ 毛穴すっきりパック 鼻用白色タイプ 10枚¥440*編集部調べ(花王 TEL:0120・165・692)くまもと・ぷろれす1990年11月30日生まれ、兵庫県出身。2014年、稲田美紀と紅しょうがを結成。『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』 優勝。毎週月曜、ラジオ関西Podcast『紅しょうがは好きズキ!』が配信中。デニムパンツ¥6,600(プニュズ TEL:03・6400・5051)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年5月8日‐15日合併号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・福田麻衣ヘア&メイク・pakuchan取材、文・岡井美絹子(by anan編集部)
2024年05月08日お笑い芸人としての活動はもちろん、平安時代を舞台にした大河ドラマ『光る君へ』の出演や、週刊漫画雑誌での連載「楽屋のトナくん」など、以前にも増して活躍の場を広げているお笑い芸人・矢部太郎さん。そんな彼の新境地ともいえる初の大規模展覧会が、ついに始まった。大切な人とのふたりの時間を思い起こす展覧会になれば。「実は展覧会なんて考えたこともなかったんです。オファーをいただき、今まで僕が描いた漫画をまた違った形で紹介するというコンセプトだったので、じゃあ僕が何かすることはなさそうだなと。あ、いいですねと気軽にOKしたのですが…(笑)」東京・新宿区の外れにある一軒家で暮らす、矢部さんと大家のおばあさんとの交流を描いた漫画『大家さんと僕』。会場には物語の名場面とともに、矢部さんが同展のためにアクリル絵の具で制作した約100点の描き下ろしイラストが展示される。「冗談で100枚くらい描き下ろします?と言ったら、ぜひやりましょうと即決されてしまって(笑)。でもデジタルで描くのと違って、絵の具で描くのは手を動かすのが楽しすぎて、アドレナリンが出ちゃってもう眠れなくなるほど。きっと紙だから失敗できない緊張感があるんでしょうね。だから毎日早起きして絵を描いて、その後、平安時代(大河ドラマの現場)に行っていました」また会場では、漫画の中にある「ライトとおやき」の紙芝居が上映されるほか、「空飛ぶふたり」も映像化されるなど、作品をあらゆる方法で体感できるインスタレーションがそこここに。もちろんこの中には、矢部さん発案のプランもあるという。「僕が大家さんとよく行った蕎麦屋にあった、10円玉を入れて使う昔の公衆電話。これが会場に設置されていて、来場者はその電話を取ると受話器からランダムに僕からのお礼の言葉が聞こえてくる仕掛けです。他にも大家さんの家に設置されていた、思い出の感知ライトも登場します」と、来場者は作品の名場面を追体験できる演出に。漫画を読んだことがない人でも楽しめる内容だ。矢部さんが絵を好きになったのは、絵本作家である父・やべみつのり氏の影響が大きい。そこで本展では、彼の作品『ぼくのお父さん』に関するコーナーも展開。父による家族絵日記「たろうノート」や、幼い矢部さんが父の勧めで始めた「たろう新聞」の現物が初公開され、当時住んでいた東京・東村山市での暮らしぶりを体感できる映像インスタレーションも設置。ユニークな矢部さんの生い立ちも知ることができる。そんな矢部さんの創作意欲をかき立てるものとは一体何なのだろう?「創作の源は?と聞かれれば、やっぱり大切な人のことが思い浮かびます。例えば大家さんには大家さんなりの人生があって、彼女が大切にしているものがあった。それは世間の価値観とは少し違うかもしれないけれど、すごく素敵だなと僕には思えた。もしかすると、単身で高齢のおばあさんと売れない芸人の話は幸せではないと捉えられることもあるかもしれないけれど、そこには本人が実感している幸せがある。こういったことこそ、描く価値があることなんじゃないかと思うんです」漫画家になりたかったのではなく、心温まる人との思い出を自分なりの方法で伝えようと思った。そんな思いから絵を描き始めて早7年。そのアプローチは画業のみならず、お笑いや俳優業とも共通していると語る。「出来上がったものを見てもらう以上に、僕は純粋に創作の過程が面白いタイプ。それはお芝居も同様で、稽古が一番楽しい、みたいな。この展覧会でも初めての経験ができて、一番楽しい思いをしているのは僕なんじゃないかな。観てもらう人には申し訳ないけど(笑)。『ふたり』というタイトルは、僕が漫画を描く時に一番大切にしているキーワード。大家さんやお父さんのように、僕の大切な人との二人の思い出を描いた漫画なので、観る人にとっても、大切な人との二人の時間を思い出すきっかけになれば嬉しいですね」『大家さんと僕』(新潮社)2017年「おかえりなさい」より『マンガ ぼけ日和』(かんき出版)2023年「お金盗ったでしょう?」よりふたり 矢部太郎展PLAY!MUSEUM東京都立川市緑町3‐1GREEN SPRINGS W3 2F開催中~7月7日(日)10時~17時(土・日・祝日~18時、入場は閉館の30 分前まで)会期中無休一般1800円ほかTEL:042・518・625©Taro Yabeやべ・たろう1977年生まれ、東京都出身。芸人、漫画家。’97年に「カラテカ」を結成。処女作『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。新刊『プレゼントでできている』(新潮社)も好評発売中。※『anan』2024年5月1日号より。写真・土佐麻理子取材、文・山田貴美子(by anan編集部)
2024年05月01日SNSでの手書きメッセージの投稿などで、美しい文字がたびたび話題になっている河井ゆずるさん。実際に直筆のお手紙を書いていただきながら、河井さんと手書きの歴史、そして文字に込める想いを伺いました。河井ゆずるさんと手書きの関係。熱と想いを、文字に込めて。バラエティ番組のフリップや、インスタグラムに投稿された手書きメッセージの文字が美しいことで話題となった、アインシュタインの河井ゆずるさん。どこで習得したのかと尋ねると、なんと独学だったことが判明!「教室に通ったりしたことはないんです。小学生でひらがなを習った時に、“なんでお手本どおりに書かれへんのやろ…”と不思議で、どうにかして同じように書きたいという気持ちが漠然とあって。チラシの裏に文字を書いて練習してましたね。性格も大きいと思います。先生が黒板に書いたものをノートに書き取る時に、ノートの罫線やマス目から文字がはみ出るのが気持ち悪くて、うまく収まるまで消して書き直していました。“きれいに書けるまで次にいかれへん”みたいなルールが自分の中にできて、先生が黒板を消し始めたのに書き直し続けて、写すのが間に合わないことも(笑)」アルバイト先での経験も大きな影響を与えることになる。「18歳の時に働き始めたレストランバーのオーナーがメニューを手書きしていて、いわゆる美しい字とは少し違う素敵な文字やったんですけど、魅力的でいいなと思ったんです。その後、オーナーが新しく立ち上げた居酒屋の社員になり僕がメニューを書くようになってから、明らかに字が変わりました。『蓮根』は漢字にしようとか、ちょっと漢字が多いから崩したひらがなを入れてみようとか、全体のバランスを見ながら毎日1時間半くらいかけて書いていましたね。自己流ですけど、筆ペンの使い方も身につきました。しんどかったですけど、楽しかったです」書いていて気持ちのいい文字は、「道」だという。「そもそも『しんにょう』を書くのが好きで、なかでも『道』はバランスがとりやすいんです。難しいのは『な』で、いまだに納得できるものが書けない。『井』とか『川』みたいな単純な配列のものもなかなか大変ですね。基本的には崩すことはせず、見た人に“ていねいに書いているな”と思ってもらえるような字を目指していますね。逆に、大喜利でフリップに回答を書く時はあえて崩すようにするというか、あまりきれいに書かないようにしています」人が書いた文字もよく見ている。「お寿司屋さんの看板とかは観察しちゃいますね。いいなと思うものもあれば、“なんでこんな感じにしたんやろ”と思うこともあります(笑)。好きなのは書道家の武田双雲さんの字。美しくて読みやすいのに、はらいなど、いろいろな部分に個性を感じるところがすごいなって思います。カラオケで、めちゃめちゃうまいのになんか響かんなぁって思う歌の人っているでしょ?トットってコンビの多田(智佑)がそうなんですけど(笑)、それは文字でも同じ。ピカソの絵じゃないですけど、基礎がしっかりとできている上で、オリジナリティがある字に惹かれます」もらったファンレターには、できるだけ手書きで返信するようにしているという河井さん。「想いを込めたい時は、やっぱり手書きするようにしています。多分、手書きのメッセージをもらって嬉しくない人っていないんじゃないですか。誕生日やクリスマスみたいな特別な日じゃなくても、たとえば、ごちそうしてもらったお礼にハンカチやお菓子と一緒にメッセージカードを添えたり、そういうことをしても喜ばれると思いますよ!」かわい・ゆずる1980年11月28日生まれ、大阪府出身。お笑いコンビ・アインシュタインのツッコミ担当。『ラヴィット!』(TBS系)の火曜レギュラー。YouTube「アインシュタインのYouTubeシュタイン」を配信中。メガネ¥54,230(オプティカルテーラークレイドル/オプティカルテーラークレイドル青山店 TEL:03・6418・0577)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年4月24日号より。写真・Marco Perboniスタイリスト・津野真吾(impiger)ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年04月23日万城目学さんの小説『鴨川ホルモー』は、ホルモーと称した謎の競技に興じる大学生たちの青春を描いた作品。今回、舞台化を手掛けるのは、ヨーロッパ企画の上田誠さん。かもめんたるのおふたりは、昨年上田さんが脚本・演出を務めた舞台『たぶんこれ銀河鉄道の夜』に続いて上田作品出演に。1000年続く謎の競技・ホルモーに興じる大学生たちの青春が舞台に。槙尾ユウスケ:稽古が楽しいんですよね。結構自由にやらせていただけるし。岩崎う大:僕は自分の劇団で作・演出もやってるんで、役者だけやらせてもらえてご褒美みたいな感覚です。槙尾:う大さん、めっちゃ自由にアドリブしまくってますもんね。岩崎:逆にそのぶん、プレッシャーもあるんだけど…。たぶん演出家側からしたら、作・演出もする役者を使うストレスもあると思うんです。だからそのぶんのメリットも作品に対して提供できたらなとは思って。――気になるのは、オニ語を駆使し1チーム1000匹のオニを使役して戦うホルモーを舞台でどう描くのか。岩崎:そこは全部上田さんが考えるわけで、こちらは体験できるのをただ楽しみにしてます(笑)。槙尾:きっとすごいプロジェクションマッピングを使ってくるんだろうけど、さらに何か仕掛けを考えてるかもしれないですよね。オニ語も最初は違和感ありましたけど…。岩崎:僕はわりとすぐに入ったし、すんなりやれてる気がする。槙尾:でもそれも上田さんマジックなのかもしれないです。この間の稽古で、誰かが言った「ぐああいっぎうえぇ」ってオニ語に、上田さんが「そこの“ぎうえぇ”はそんなに力が入らないです」って言ってて。上田さんの中に、映画版とも違う、オニ語のイントネーションの正解っていうのがあるんだと思って。岩崎:上田さんにはホルモーが見えてるのかもしれないよね。そもそもこの題材を選んだということは、上田さんには勝機が見えているんだろうから。結局この作品の魅力って、ストーリーの中に描かれる人間の群像劇としての面白さだと思うし。槙尾:恋愛がかなり絡んでくる作品ですが、その辺もしっかり描こうとしているのを感じます。岩崎:物語自体、大学生の若さとかエネルギーがずっと1か所で循環してるような感じがあって、それがいろんなノイズを起こしていくところが面白いのかなと感じてて。だからもう25年くらい前だけど、大学生の頃の感じを再現できたらなと。槙尾:確かに。演じてると大学時代を思い出しますよね。岩崎:僕らは早稲田だったから、高田馬場の駅前の集団の騒がしさとか、無秩序な感じとかね(笑)。ニッポン放送開局70周年記念公演『鴨川ホルモー、ワンスモア』京大1回生の安倍(中川大輔)が勢いで入ったサークル「京大青竜会」の正体は、1000年の歴史を誇る謎の競技「ホルモー」をするサークルだった。伝統を引き継ぐ先輩と同期、激しくぶつかり合うライバル校、迸る恋のバトル…ってかそもそも「ホルモー」って何!?青春群像劇、開幕。4/12~29 池袋・サンシャイン劇場原作/万城目学(『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』/角川文庫)脚本・演出/上田誠(ヨーロッパ企画)出演/中川大輔、八木莉可子、槙尾ユウスケ(かもめんたる)、岩崎う大(かもめんたる)ほか一般平日¥8,500土・日・祝日¥9,800ほか公演事務局contact2@pragmax.co.jp大阪公演あり。かもめんたる岩崎う大(左)、槙尾ユウスケ(右)からなるお笑いコンビで、2013年にキングオブコント優勝。’15年に劇団かもめんたるを旗揚げし、劇団員を迎えて演劇公演も精力的におこなっている。※『anan』2024年4月17日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年04月17日家で、楽しく、そして時には厳しく腹筋を鍛えることができるグッズをご紹介。とてつもない高さの開脚ジャンプがトレードマークの山口コンボイさんと頭脳派の仁木恭平さんが体を張って試します。お笑いコンビ・ケビンスが体験!いま気になる、腹筋鍛えグッズ。【ドリーム】下腹スリムスイング Jabooon中に入れる水の量を変えて、負荷を重くもできるのがイイ。膨らませたビニールの輪に水を入れ足にセット。転がして下半身をひねることで、下腹部の筋肉を追い込み、体幹に負荷をかける!「足を軽く開いて足首に固定するんですが、その時点で結構お腹にくるんですよ…」(仁木さん)。¥9,900(ドリーム TEL:0120・559・553)【ショップジャパン】バウンズシェイプ座って弾んで引き締めて!1セット30秒でOKです。座る部分がバランスボールのように不安定になっており、その上で簡単なエクササイズを行うだけで、お腹や体幹が鍛えられます。「バランスを保とうとすると結構腹筋にきますよ」(仁木さん)。¥12,980(ショップジャパン)【アールオーエヌ】プランクパッドプロあのキツいプランクが、きっと、楽しくなるはず。両腕で全身を支え筋肉を鍛えるプランク。こちらはスマホゲームと連動しプランクができるギア。「ゲームに合わせて板の角度を変えるんですが、キツい(笑)。でもプレイは短時間なのでコスパは良さそう」(コンボイさん)。¥13,200(アールオーエヌ TEL:048・434・5352)【mizuno】腹筋プルレプラスなんと前後に1回揺れれば腹筋1回分の運動量に!座って前後にゆらゆらするだけで、骨盤を整え、腹直筋に集中アプローチ。「かわいいクッションみたいな見た目ですが、腹筋への負荷はものすごい。さすがスポーツ用品メーカーのmizunoさんって感じです」(コンボイさん)。¥10,780(mizuno TEL:0120・320・799)【ジヴァスタジオ】イコエル スピードシェイプ“ながら”でお腹まわりをスッキリさせられる。人気ヨガクリエイターのayaさん監修。巻くだけでぽっこりお腹を押さえてスタイルアップ。さらにEMSで腹斜筋を刺激できるベルト。「巻くとお腹&腰まわりがシャキッとする。EMSも気持ちいい」(コンボイさん)。¥19,800(ジヴァスタジオ)腹まわりに悩む30男子、使ってみた感想は?――お二人は、腹筋やウエストに関して最近思うことは?仁木:30歳を越えた頃から肉がつくようになってきましたねぇ。僕は32歳なんですが、最近シャワー中に体を見ると、「これがかつて自分が“おじさん”と思っていた体だなぁ」と思ってます(笑)。コンボイ:僕は仁木の2つ下で、いま30歳ですが、少し前からウエストまわりにぐるっとぽよんとした肉…いわゆる“浮輪”ってやつが出てきまして。仁木:それは酒だね?コンボイ:酒だね…(笑)。仁木:やっぱりウエストまわりがスッキリしていないと、Tシャツを着たときにカッコ悪い。コンボイ:僕の場合は、コンボイジャンプをするときに肉が揺れます。階段を下りるときにも揺れる。仁木:だから僕らも夏まで3か月、腹筋鍛えたいです!――今日試していただいたグッズ、いかがでしたか?仁木:部屋に置きやすく、かつ片付けやすいものばかりでしたね。コンボイ:なのにどれも、やってみるといい意味で結構キツい。仁木:僕はラクしたいタイプなので(笑)、EMS付きのベルトで3か月がんばりたいです。コンボイ:えー、ズルい!(笑)じゃあ僕は逆に、かわいい顔してかなり効きそうな「腹筋プルレプラス」にする。1回やるだけでかなりキツいからこそ、達成感が相当味わえそうなので、それ!3か月後を待ってろよ…(笑)。左・仁木恭平さん、右・山口コンボイさん。2021年に仁木さんがコンボイさんを誘いコンビ結成。その年に『M‐1グランプリ』準々決勝、翌年には準決勝進出している。※『anan』2024年4月17日号より。写真・内山めぐみ(by anan編集部)
2024年04月16日『M‐1グランプリ2023』の決勝で、足し算や掛け算などの四則演算に、“数字と数字を見せ合わせてどう思うか”で計算する「見せ算」を加えるというネタを披露。優勝は逃すも、大きな衝撃と存在感を残し、広く名前を知られることになったさや香が、この春、ついに東京進出です!右・石井(いしい)さん、左・新山(にいやま)さん。――なぜ、今のタイミングで東京進出をしようと思ったのですか?新山:『M‐1』も2年連続で最終決戦に行きましたし、来年は勢いがあるかもわからないですから。2022年から悩んでいたけど、昨年はまた違う爪痕を残せたのもあって今のうちにという感じです。石井:東京に行きたい、という感覚はそんなになくて。かといって絶対に行かん!というわけでもなく。自分ら的にも周りとしても自然に、いい時期ちゃう?って。新山:東京は家賃が高いですね…。働かないとあかんって思いました。――順風満帆という感じですが、現在地をどう見ていますか。新山:僕は、最初の想定に結構近いかもしれないです。結成10年くらいで『M‐1』で優勝したいと思っていたから、それに近いところで2位と3位を取れて、誤差の範囲かな、みたいな。一生、居酒屋で喋れる話もできたし、ある種成功していると思います。ただ、今はテレビもどうなるかわからんし、YouTubeがメジャーになったりと、いろいろ変わってきていて。以前は芸人さんが浮気の話をしていても否定されなくて、それでいけるんや!と思って芸人になったけど、今は違うし…。石井:ふふふ(笑)。新山:目標やゴールみたいなものが時どきの状況で相対的に変わるから、そもそもゴール地点ってどうなっていくんやろうって。石井:僕は自分が今いる状況とかが、ゴールに着いてみないとわからへんという感覚が強くあるんです。先のことを考える力もなくて。ほんまにまだわからないですね。――コンビ結成時のことを教えてください。新山:余りもん同士の二人というか。同時期に前のコンビを解散し、他のみんなは誰かとコンビになっているからと、接点がないままコンビを組んだんです。石井:同期やけど、マジで、ほんまに、舞台の袖とかで1回、会話をしたくらいでしたからね。もともと僕はボケやったけど、ツッコミをやりたくて前のコンビを解散して。そんな時にボケ希望のやつがいると聞き、トニーフランクという芸人が繋げてくれたんです。――今年で結成10年になります。新山:僕としては、ちょうど10年くらいですね。長いとか短いではなく、肌感覚ぴったりの感じです。石井:そっか、10年やってるんや…。すごいっすね。僕は部活とか他の何かがこんなに長く続いたことがなくて。(新山さんは)ライブやネタのことを考えていて、僕はそれについてきてる感覚やったんで。もう10年か、が一番です。新山:全然ちゃいますね(笑)。――新山さんは、どんなふうにネタを作っているのでしょう。新山:作業という感じでやっています。メモしておいた単語の中からテーマを決めて、設定を作って、4~5分のネタにする。淡々としてます。大阪にお笑いブロガーのおばちゃんがおるんですけど。いろんなライブを観ては、「さや香免許返納」みたいに、ネタのタイトルだけをブログにいっぱい書いていて、その中から僕が引っかかったものをメモしていく。だから、おばちゃんがお笑いを見るのをやめたら僕らも終わりです(笑)。――新山さんがネタ作りをしている間、石井さんはどんなふうに過ごしているのでしょうか。石井:漫画の新刊待ち、みたいな感じですよね。先生にプレッシャーをかけることなく、とりあえず座って待っているというか。――原稿を待つ編集者のような?石井:そうですね。新山:えー、読者でしょ(笑)。編集者っていうたらなんか…。石井:だって、ただ読むだけではないし、ネタを見る側じゃないので。早めに欲しいけど、モチベーションは下げたくないですからね。新山:じゃあ、編集者じゃなくて、せめて紙に印刷する人ですよね。石井:(スルーして)だから何も言わずに待つ、という。新山:ははははは。さやか石井(いしい)1988年5月28日生まれ、大阪府出身。新山(にいやま)1991年10月17日生まれ、大阪府出身。2014年結成。ネタでボケとツッコミが変わる。第49回NHK上方漫才コンテスト優勝。『M‐1グランプリ』2017年、2022年、2023年ファイナリスト。『さや香の違和館ヤバない?』(テレビ大阪、YouTube)が放送・配信中。※『anan』2024年3月27日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年03月24日『M‐1グランプリ』の決勝に2度進出する実力を武器に、近年テレビ界でも躍進中のモグライダー。テレビと舞台を横断する二人の語る魅力的な人、そして唯一無二の相方の魅力とは。“何か起こるかも”という予感も見てもらえる一因に。左・芝大輔さん、右・ともしげさん。――テレビで見ない日はないといえるほどの人気ぶりです。重宝されている理由は何だと思いますか。芝:僕たちにはおなじみのくだりやギャグみたいなものがないし、ともしげは別にボケてるわけでもなくて。そこに、構えずともずっと見ていられる要素があるのかな、とは思います。現象として存在し、たまに跳ねる時があったらラッキーくらいの、優しい気持ちで置いてもらっている感じでしょうか。手応えも、そんなにないですからね。ともしげ:僕に至ってはもっとないですから。決められた文章は読めないし、ボケやツッコミをやるわけでもなく…。みなさんが思うイメージ通りでありたいと思うものの、最近は「イメージと違う」と言われたりもして、乖離をどうしたらいいのかと勉強中の段階です。芝:俺が15年、言い続けていることですけどね(笑)。ともしげ:細部まで教えてよ。芝:たとえば、第一印象は可愛いとか言われるけど、よく見ていくと、爪鋭いじゃん、めちゃ交尾するじゃん、獣じゃん、みたいな。自分の欲が抑えられないようなところはあって、だんだんとめくれてきているというか。ともしげ:それはそうですね。クロちゃんとかナダルみたいな方向に行くべきか、でもそこまでじゃないか、という葛藤もあって。どのタイプにも当てはまらないなって思ってますけど。芝:多分、“お前はどこに当てはまるんだ”ということを、長い期間かけて試されていることが、ずっと使ってもらえている一因だと思うよ。でも、先輩方や伊集院光さんが、僕たちはコント55号さんに近いという話をしてくださったりして。その時だけのものをバンバン生み出そうとするところとか。ともしげ:極楽とんぼさんも、コント55号さんみたいなスタイルだと言われていたことがあったよね。芝:ヒヤヒヤする感じが近いのかもしれない。たしかにライブでも、“これどうするの?”という誰も手を出したくない時に、こっちを見られているなという意識はあって。それをギリギリすくい上げる姿を楽しんでもらえているということは、自覚していましたね。――お互いの魅力を教えてください。芝:どう転ぶかわからないのが、ともしげを使う上で難しいところ。でも、それが表裏一体で魅力でもあるので。計算できるものではないから、邪魔になる時もあれば、いて助かる時もあるという。約束ができないこのタイプがこの世界で長く生きていくことは、普通、絶対に無理なはずなんです。それでも唯一、置いてもらえているのは、僕が15年間以上にわたって賭けてきた彼の魅力みたいなものに共感する人が、だんだんと増えてきたのかなと。――ともしげさんがテレビに出ていると集中して見てしまいます。芝:僕たちは、いつ面白いことが起こるかわからない、見逃したくないというワクワク感のある昔のテレビがすごく好きだったんですけど、ともしげは、そういうものなんじゃないですか。ブラウン管みたいに四角いし(笑)。ともしげ:でかいしね。芝:最悪、何も起きなくても、何か起こるかもしれないという“予感”があれば見ていられるし、それは僕らの芸風にもなっているので。一度、めっちゃ面白い漫才ができても、二度はできないということの繰り返しです。ともしげ:芝くんには、僕がウケているのは本当に偶然だから、私生活が真面目じゃないと、噛んだりしても笑えなくなるからとよく言われます。芝:本人が真剣だという振りがあるから、ミスが笑いとして成立するので。ともしげ:でも、僕は芝くんが相方でよかったです。本の通りにできないからネタにならないし、作品性を求める人とはうまくいかない。付き合ってくれているので、本当に感謝ですよ。芝:付き合うというか、天気と一緒じゃないですか。ずっと見ていれば備えることはできるし、雨が降っちゃったら、傘を差すか、濡れたままにするか、意外と降らなかったな~となるか。そういう感じなんですよね。――芝さんは、「俺たちを誰も知らない漁村で漫才をやってもウケたいよ」とおっしゃっていたそうですが。芝:漫才って、知らない人が見ても笑える喋り方とか技とか様子のことだから、それは忘れずにいなければいけないなと。ネタに意識がいきすぎると、本当に“面白い”になるのかなぁと思いますし。理想の漫才は、1時間でも一日中でもやり続けられる輪郭のないもので。中川家さんや同じ事務所のナイツさんは、きっと朝から晩までできる人だし、見る人も見ていられる。“今ネタに入りました”という野暮ったさも一切ない、喋り出したところから漫才というものがいいですよね。――魅力のある芸人はどんな人ですか。芝:上っ面じゃない優しさがある人じゃないですか。人を楽しませる仕事だから、目の前の人や画面の向こうにいる人の気持ちを考えられる人が残っている感じがする。営業妨害かもしれないけど、永野さんは容赦なく世の中の人に向かっていくけど、根が優しいからこそ、言えるものがある。結構、優しさと残酷さは紙一重だと思うし、だからこそ笑えるんだろうなと。有吉(弘行)さんとかも、辛辣なことを言うけど、それは、自分がしんどい経験をしているから言えることでもあって。ともしげ:僕が変な感じになった時も、すごく助けてくれましたから。芝:辛辣なことを言ってウケるのが芸。ネットのつぶやきとの違いですよね。――同じ企画に登場する、ヤーレンズさんの魅力を教えてください。芝:こんなにうまい漫才師がいるのかという最初の印象が、ずーっとあるコンビです。お互いのネタを交換してやる機会があったんですけど、まー、難しかったですから。十分にうまいというところは通り越して、うまいをずっと突き詰めていったからこその苦しい時期もあったと思うんです。一番うまいのに売れることから遠かった時期もあったし。根性がありますよね。ともしげ:努力と向上心、やる気がすごくて、ネタ見せをした時も、ちゃんと人の意見を受け入れていましたね。ネタに向き合わなければいけないことを教えてくれたのもヤーレンズです。芝:それこそ、ヤーレンズと錦鯉と虹の黄昏の4組でオールナイトライブをやっていたんですけど、他のコンビが何もしないから、ヤーレンズが会場手配やお金のこととか全部、担当してくれて。むちゃくちゃ楽しかったし、今の4組でやったら当時とは違うものにもなって楽しいだろうなと、話したりもしていますよ。実現したいですね。モグライダーネタ作り担当の芝大輔(左)と、ともしげ(右)のコンビ。2009年結成。『ジョンソン』『ラヴィット!』(共にTBS系)、『月ともぐら』(テレビ東京)、『金曜日のメタバース』(テレビ朝日系)、『しずおかごはんが食べたい!』(テレビ静岡)など数々の番組にレギュラー出演。※『anan』2024年3月20日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年03月18日昨年の『M‐1グランプリ』で準優勝し、今、世間の支持を集めるヤーレンズ。自分たちの考えるコンビの魅力や、芸人の世界における「魅了される人」などについて、話を伺いました。ちゃんと積み重ねてきた魅力があるコンビです。左・楢原真樹さん、右・出井隼之介さん。――まず、お二人が魅力的だと思う芸人さんを教えてください。楢原真樹さん(以下、楢原):『ONE PIECE』のボア・ハンコックですね。出井隼之介さん(以下、出井):たしかに魅力はあるけど、芸人じゃないですよ。楢原:身長が1m90cmくらいある海外のモデルさんみたいなスタイルで。出井:あの、ちゃんと答えてもらっていいですか?でも、確実に言えるのは、芸人は笑いを取らなきゃいけないということ。そして、芸人に愛される人は、キャリアや笑いの種類、笑いに向き合う姿勢など、表だけじゃなく裏の部分も含めてリスペクトを集めている人だと思う。ハリウッドザコシショウさんとかがそうですよ。楢原:後輩のことを考えてだろうけど、賞レースの審査員とか、いろいろな仕事もされていて。みんなに好かれている自負があるからこそできることだと思うけど、そこもカッコいいですよ。出井:よく見たら男前だし、体型も赤ちゃんみたいだよね。楢原:ギャップがチャームになってる。でも、若い世代の芸人が尊敬するのはどんな人なのか、聞いてみたいよね。ネタが面白いという1点で評価をする印象があって、僕たちの世代とは少し違う気がするんだけど、何が変わったんだろう。時代?それとも政権?出井:政権は変わりましたけど、またすぐ戻りましたからね。楢原:じゃあ、年号?――テレビに引っ張りだこの自分たちの今の状況をどう見ていますか。楢原:『M‐1』の影響はやっぱりすごいと思いましたね。出井:ただ、何か1つ世に出るきっかけがあれば忙しくなることはわかっていたし、そう信じていたからやっていたという気持ちもあります。ようやく思っていた感じになってきたのかな。――ご自身が思うヤーレンズの魅力はどんなところでしょうか。出井:“積み重ねてきた魅力”だと思います。自分たちで言うのはあれですけど、『M‐1』でやった漫才は、漫才歴2~3年ではできないものですから。年齢の説得力も含めて、漫才や風貌、話す言葉から、ちゃんと積み重ねてきたコンビだと伝わっているのかなと。昨日今日に出てきたけど、絶対に昨日今日に始めたわけではないところが、興味を引いているように思います。楢原:マイクを1本立てて、「何か面白いことを1時間やれ」と言われた時に、一番満足度が高いものができるコンビだと思っていますから。だからこそ、『M‐1』のチャンピオンになって箔を付けたいとも思っているんです。――これまでにコンビとして潮目が変わったと感じた瞬間はありましたか?楢原:えー、なんでしょう。潮のことは漁師が知ってるんじゃないですか?出井:金比羅丸船長のこと?楢原:それは長野(誠)さんでしょ?『SASUKE』の人でしょ?毛ガニの人でしょ?出井:元祖完全制覇の元毛ガニ漁師、秋山(和彦)さんとごっちゃになってますね。って、『SASUKE』の話じゃなくて潮目の話をしましょうよ。でも、コロナが一番大変だった時、それまで死ぬほどやっていたライブがなくなって、二人で公園に集まって喋っていたんです。普段はそんなに洗いざらい喋らないんですけど、不満も含めて本音を言い合い、相互理解が深まったことで関係性が良くなって、それが漫才に生きるようになったんです。そうして自分たちのキャリアや年齢、心境などの全部が2022年にバチッと重なった感じがあって、それから1段分厚く、ウケるようになりましたね。――人を魅了することに関して、テレビと劇場での違いはありますか?楢原:どちらがいいとか悪いとかではなく、単純に笑いを取っている人数でいうと、テレビの収録スタジオにいる人より、劇場の人の方が多いなという感覚です。僕はやっぱり、笑いを取るために芸人をやっているので。出井:劇場はウケないと話にならないですしね。難しいけどやりがいがあるし、それをやってこそ芸人というか。テレビがうまい人は凄腕そば職人と同じで、違うジャンルのリスペクトしている人、という感じです。――お互いの魅力を教えてください。出井:真面目さと、継続する力が高いところですね。Tポイントが2万ポイント貯まっているし、やっていないゲームもログインボーナスだけはもらい続けていますから。でも、芸人にもかかわらず、笑いや“面白い”の判断基準が、自分ではなく圧倒的に外にあるところは変わっている人だと思う。その割にプライドや気難しさもあって、ややこしいんですよね。俺の魅力は?楢原:ねぇ!出井:いやいや、僕に憧れて生きているでしょ?1秒でも長く僕といたい人だし、実際、いつもべったりです。楢原:あー、うぬぼれがすごい!常にポジティブなところが素晴らしい!自己肯定感が高くて羨ましいな~。出井:そう、僕は自己肯定感は高いけど、自己評価は普通くらい。でも相方は、自己評価は高いのに自己肯定感が低く、外からの評価がないとストレスに苦しみ、自分のことも嫌いになるんです。僕のことは好きっていうのもおこがましいくらい憧れてるはず。いいな、俺も憧れの人と漫才したいな~。楢原:お笑いのことや適性を教えたのは僕ですよ?しかし、よく僕みたいなお笑いの化け物についてきたな!出井:お前こそ、よく俺みたいなNo.1ツッコミをつかまえたよ!――最後に、同じ企画に登場するモグライダーさんの魅力を教えてください。楢原:僕は相方に対して“こういうことを言ってくるだろうな”という信頼があるけど、芝さんはともしげさんに対して、そういう信頼はないというか。出井:“予想の範囲外のことをしてくるぞ”という信頼だからね。楢原:ともしげさんも、実は自分で笑いを取ろうとしていて。「芝くんに感謝してる」と言いながら、芝さんの活躍を見て歯ぎしりをするような人間味があるんです。お互い何が起こるかわからないと思っているはず。出井:原始的な漫才の形は、バカな方が大間違いを起こし、もう一人が訂正してツッコむというものですけど、モグライダーはまさに漫才の保守本流だと思います。芝さんは、「俺たちのことを誰も知らない漁村で漫才をやってもウケたいよ」と言っていたけど、モグライダーは可能だと思います。芝さんが思い描くレールに乗った時に取る笑いを何度も目の当たりにしていますが、どんだけウケんねん!って思うくらい、本当にすごいですから。ヤーレンズボケとネタ作り担当・楢原真樹と、ツッコミ担当・出井隼之介のコンビ。2011年に結成、2度の改名を経てヤーレンズに。共にサザンオールスターズの大ファン。『ラヴィット!』(TBS系)不定期出演。『ヤーレンズのラジオの虎』が毎週木曜20時にGERAで配信中。※『anan』2024年3月20日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年03月17日いつも飄々と、でも思慮深い雰囲気も漂わせながら笑いを繰り出してくる、漫才コンビ〈ナイツ〉のボケ担当、塙宣之さん。実は塙さんは芸人とは別に、漫才協会の会長という肩書をお持ちです。え、塙さんって実はすごく偉い人…?――塙さんは、マセキ芸能社という芸能事務所に所属しながら漫才協会にも所属していますが、漫才協会ってどんな団体なんですか?塙宣之さん(以下、塙):ねぇ…、どういう団体なんですかね(笑)。漫才協会は、漫才好きの親睦会というか、文化として漫才を残していこうっていう有志の集まりみたいなものです。どなたかが「東京にも漫才専用の劇場を作ろう」と音頭を取り、1935年に帝都漫才組合というものを作ったのが始まり。その後いろいろありまして、1955年に漫才研究会が発足、後日漫才協団に改称し、2005年に現在の漫才協会という名前になりました。――長い歴史があるんですね。塙:そうですね。で、浅草に浅草フランス座演芸場東洋館という“いろもの寄席”を連日開催する演芸場がありまして、漫才協会に所属すると、そこの舞台に立てるんです。なので漫才協会は、東洋館に出る人たちをまとめている組織、ともいえます。――ナイツはいつから所属してるんですか?塙:2001年にマセキ芸能社に入ったときに、会長から「浅草に行け」と言われたんですよ。――浅草の笑いにご興味が?塙:ないですないです。ていうか、浅草に演芸場があることすら知りませんでした。テレビに出ることしか考えてませんから、選択肢にすら入ってなかった。――なぜ会長は、ナイツを浅草に行かせたんですかね?塙:会長は、浅草でスターを作りたかったんですよね。昔浅草って、今の渋谷みたいに賑やかで、スターがどんどん生まれてた。それをもう一度やりたかったんです。だから会長は、バカリズムさんにもいとうあさこさんにも、「浅草に行ってくれよ」って声をかけたらしいんですけど、「いえ、テレビがいいです」ってずーっと断られていた、と。もちろん僕らも「いやです」って言ったんですけど、なぜか「駄目だ、行け」って(笑)。――反発しました?塙:しましたし、腐ってましたよ。最初は「やめたい、やりたくねぇ」とか文句ばっかり言ってました。で、東洋館に出るには漫才協会に入らなきゃいけなくて、当時は漫才協会に入るには誰かの弟子にならなきゃいけなかった。それで内海桂子に弟子入りしたんです。でも思っていた師匠と弟子の関係性と違って、別に鞄持ちや住み込みといったこともなく、他の師匠たちも優しくて。今思うとすごく守られていた感じはありますね。――不本意な形で浅草に行った塙さんが、昨年漫才協会の会長になり、今回映画『漫才協会 THE MOVIE~舞台の上の懲りない面々~』の監督まで務められた。これまたどんな心境の変化が…?塙:“浅草の漫才”という文化がなくなっちゃうのはいやだなっていうのはありますね。僕は相撲が好きなんですが、今でも江戸時代と変わらない形でやっている、あの様式美が好きなんです。浅草の漫才にも同じ様式美を感じます。それを僕らの時代でなくしてしまうのはいやなんです。僕らの少し上の世代から、お笑いをやりたいならまずNSCなどの養成所に入るのが当たり前になったので、師匠に弟子入りする人がもういない。そうすると、師弟制度で成り立っていた劇場は、出る人が本当に誰もいなくなってしまうわけです。でも、70歳くらいの漫才師がいっぱい出る劇場があることって、たぶん大事なことだと思うんですよ。そのためには僕ら世代を増やしていくのが一番いい。だからハマカーンとか磁石、三拍子を誘って、協会に入ってもらったんですよね。――ということは、好きなんですね、東洋館や漫才協会が。塙:そう、僕は好きなんです。僕らが入った頃の、たくさんいる師匠を若手がいじったりして、その雰囲気がすごく好きだった。あと、今は僕らも運良くテレビとか出ていますけれど、いつ何が起こるかわからないのもわかっていますし、いろんな苦しさもわかる。35歳くらいになると、ライブに出るのもおじさん扱いされたりして、やりづらくなるんですよね。そういうときに、東洋館に出てネタができるってすごくいいと思う。居場所があるって大事ですよね。僕20代の頃から「漫才協会入りなよ」っていろんな芸人に言ってたんです、半分ギャグで。当時は「誰が入るか!」みたいなリアクションだったんですけど、30代になると「入ろうかなぁ」になり、40代では入ってますからね(笑)。若いときはみんな、テレビで冠番組が取れると思って頑張りますけれど、そんなに世界は甘くない。でもお笑いが好きで、ずっとネタを作り続けている仲間たちのためにも、いろいろできる場所として東洋館は存在し続けてほしいと思う。――いわゆるお笑い好き以外にとって、お笑い=テレビだと思うんです。でも映画を拝見し、お笑いには舞台というフィールドがあることを改めて認識させられました。塙:今テレビのバラエティって、ネタ番組と、面白いリアクションが求められるタイプの番組があって、後者では〈作家が考えた笑い〉を面白く作り上げられる芸人が重宝されます。一方で、作家が考えた笑いを面白く作れない芸人も結構いるんです。今のテレビには芸人より優れた作家がたくさんいるから、すべてを自分たちで…という芸人には正直席がない。でも、舞台でやる漫才やコントは、誰かに「こうしろ」とか言われることなく、自分たちだけで好きに作れる。そういう意味でも、劇場は大事なんです。もちろん、テレビと劇場、どっちが上でどっちが下、みたいなものはないですけれど。――舞台は芸人にとって原点的なものなんですかね。塙:そう、そうなんじゃないですかね。MCやってたり、ひな壇で大活躍している芸人も、ほとんど全員がネタを作ってライブで披露するってところから始まってるわけですから。(ビート)たけしさんだってそうですからね。『漫才協会 THE MOVIE~舞台の上の懲りない面々~』。漫才や曲芸など落語以外の芸が見られる寄席を連日開催する、浅草の東洋館。そこに出演する漫才協会所属の芸人の魅力や悲喜こもごもに迫ったドキュメンタリー映画。監督は塙宣之(ナイツ)、ナレーションを小泉今日子、土屋伸之(ナイツ)、エンディングテーマはザ・ハイロウズが担当。現在、大好評公開中。はなわ・のぶゆき1978年3月27日生まれ、千葉県出身。2000年に土屋伸之と漫才コンビ〈ナイツ〉を結成。内海桂子の弟子として活動。’07年に最年少で漫才協会の理事、’23年には会長に就任。第39回浅草芸能大賞 大賞受賞。文筆家や俳優としても活躍しており、ドラマ『警視庁・捜査一課長』シリーズの奥野親道役でもおなじみ。※『anan』2024年3月13日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)(by anan編集部)
2024年03月09日代替肉は「エシカル」だけでなく、肉を求める食欲も満たすのか──。この問いに答えるべく、欲望に忠実な男・鈴木もぐらが下北沢に現れた。ヴィーガン中華料理店『Oscar』で最新のプラントベースフードを食べた彼を驚かせたのは、まさかの“魚介”だった…?What ‘s PLANT-BASED FOOD?植物由来原料の食べ物は環境負荷の軽減にも!植物由来の原料で肉や魚などを再現した食品のこと。大豆ミートやオーツミルクが代表的。アレルギーや宗教的理由で限られた食の選択肢を広げたり、一般的な食肉より生産時のCO2排出量や水資源の使用量が少ないなど、サステナブルな面でも注目を集めている。再現度の高い代替肉やエビに驚愕&大満足!ある晴れた日の昼下がり、お笑いコンビ・空気階段の鈴木もぐらさんが下北沢に現れた。「以前は下北の劇場でライブをしていましたね」と話す彼が本日訪れたのは、ヴィーガン仕様のアメリカンチャイニーズ料理が楽しめるダイナー『Oscar』だ。ミントグリーンのテーブルやネオン管、たくさんの料理写真パネルが目を引く店内は、ウォン・カーウァイ監督の作品をイメージしたもの。店に入ったもぐらさんは、興味深そうに料理が並ぶショーケースの前へ。アメリカンチャイニーズの魅力の一つは、油をたっぷりと使った、食欲をダイレクトに刺激するパンチあるメニューの数々だが、『Oscar』では動物性食材を使わず、代替食で再現している。料理を見た瞬間、「え?肉使っていないの?」と驚きの表情を見せる。普段はフライドライスやチャオメインなどの「サイド」と「メイン」と呼ばれるおかずを組み合わせて注文するが、今回は特別にいろいろなメニューを食べることに。まずは〈スイート&サワー“ポーク”〉から。「うんまい!!!」「これは肉です!」と目を見開く。続く〈オレンジ“チキン”〉は、「ついていない鶏皮の存在を感じます…」、〈“ビーフ”&ブロッコリー〉は「こんなに牛みたいな食感が出るんですか」と、信じられない様子。合間にはフライドライスとチャオメインを食べ、「ねぎの油がうまい。後味もいいですね」としみじみ。〈マーポートーフ〉を食べた時は、「完全にひき肉です!」と、あのポーズを披露。そして、「問題はこいつでしょう。第一印象から気になっていました」と手を伸ばしたのが〈“ミート”ボール〉だ。「持った感じも肉団子です」と言いながらかじりつくと、「外カリッ!中じゅわ!肉じゃないのに?」と大興奮。また、あまりの衝撃を受けたからか、「これは大豆がすごいんですか?それともマスターの技がすごいんですか?アメリカで勉強した?え、独学?」と、マスターを質問責めに。最後に食べたのは〈“ハニー”ウォルナッツ“シュリンプ”〉。「エビは無理でしょう」と言いつつも、一口食べた途端、「プリッとしてる!うそー!」「こんにゃくを使っているんですか。こんにゃく芋を作っている人がめちゃくちゃびっくりすると思いますよ。俺、エビ作ってるじゃんって」と、箸が止まらない。「中華料理に海老マヨがあったことが勝利ですね」と嬉しそうな表情を浮かべていた。ちなみに最近ダイエットに成功したもぐらさん。体の変化についても教えてくれた。「痩せると耳がよく聞こえるようになり、目覚ましの音で起きられています。あと、基本的に電車に乗ると寝ちゃうんですけど、一番痩せていた時は、ずっと起きていられたことがあって。高校生以来でしたね。今、ロレックスが盗まれるような物騒な事件もありますから、そのほうが安心です。あ、俺は持ってないですけど。でも、ダイエットをして思ったのは、三大欲求なんていいますけど、性欲も睡眠欲も食欲には勝てません。街を歩けば食の誘惑ばかり。AIに支配されることを恐れる以前に、俺たちはメシに支配されているんだと気がつきましたね」また、今号の特集テーマであるSDGsについては、「すべての資源は限りあるものだと思うので、リサイクルは意識しています。昔はその辺に捨てていたハズレ馬券も、燃えるゴミに入れるようにしています」と教えてくれた。この日、ご飯と麺含め11品の料理を食べ終えたもぐらさん。「これまでプラントベースフードを食べる時は、50%くらい、“これは肉だ”と自分に思い込ませながら食べる感覚がありました。でも、今日の料理は全部、普通の肉としか思えないものばかり。しかも、味もうまいし、がっつりだし、大満足です!特に〈“ハニー”ウォルナッツ“シュリンプ”〉を食べた時は、これはとんでもないことになった…という感じがしました。肉だけでなく魚介にまで手を出していることに驚きだし、いつか“プラントベースうな丼”が生まれ、松でも800円で食べられる時代がくるといいですよね。肉でいうと、プラントベース焼き肉や、しゃぶしゃぶが現れたら、到達点という感じがします」代替肉は大豆が主な原料だと聞き、もともとあった大豆への尊敬の念が、さらに強まったとも話す。「味噌や醤油、納豆の原料である時点で、大豆のすごさは世界ランキング上位だと思っていましたが、さらにランクが上がりました。穀物ランキングなら1位です。あ、米もすごいんだけど…。(10秒くらい悩んで)米は米にしかなれないですから。子どもに肉や魚だと言ってプラントベースフードを食べさせて育て、20歳の時に、『お前が食べてきたものは全部、豆なんだ!』と言うこともできるようになりそうですね。でも、プラントベースフードを本当の肉やエビと変わらない感覚で食べられるのは、マスターをはじめ、作る人の努力や日々の研究の成果だと思います。本当にすごいですよ!」と、作り手への敬意を熱くマスターに伝えたもぐらさん。そして、お腹をさすりながら満足そうな表情を浮かべて、店を後にした。オレンジ“チキン”鶏肉の代わりに弘陽食品の「分離大豆たんぱく」(台湾)大豆タンパクでできたチキンを使用。約45分茹でた後に手で裂いたものをニンニク&生姜と炒め、油を加えてジューシーさをプラス。さらに片栗粉で練りながら仕上げている。サクッとした歯ごたえや香ばしさ、オレンジソースの甘く爽やかな風味の絶妙なバランスがクセになる。“ビーフ”&ブロッコリー牛肉の代わりにネクストミーツの「NEXTカルビ2.0」(日本)オイスターソースの代わりに金蘭の「精進オイスターソース」(台湾)ほどよい歯ごたえのある“ビーフ”の正体は、大豆から作られた“カルビ”。それをニンニクで香り付けした油で炒め、さらに転化糖と大豆、小麦、シイタケ抽出物などで作られたヴィーガンのオイスターソースで味付けした、食欲をそそる一品。ブロッコリーたっぷりで、食べ応えもばっちり。“ミート”ボールひき肉の代わりにネクストミーツの「NEXTミンチ2.0」(日本)大豆から作られた玉ねぎ入りミンチに、さらに玉ねぎとクワイを加えてタネを作った、大ぶりサイズが嬉しい〈“ミート”ボール〉。弾力があり、噛むほど口の中に旨味が広がっていく。ソースには、とろみと酸味が特徴的な黒酢と、野菜だしなどを使っていて、コクと深みを感じる味わいに。“ハニー”ウォルナッツ“シュリンプ”エビの代わりにグリーンカルチャーの「ヴィーガン対応冷凍ベジ小エビ」(日本)マヨネーズの代わりにケンコーマヨネーズの「ノンエッグマヨネーズタイプ」(日本)こんにゃく粉と、馬鈴薯やタピオカ、小麦のデンプンなどで作られた“むきエビ”とくるみを、卵不使用のマヨネーズで和えたエビマヨ。エビが愛される理由の一つであるあのプリプリ感が見事に再現されていて、一口食べた瞬間に驚くこと間違いなし。お箸が止まらなくなるメニューです。Oscar東京都世田谷区代田2‐36‐15(BONUS TRACK内)TEL:03・6823・749611:30~21:00不定休詳細はインスタグラム(@oscaramericanchinese)で。注文は、麺や米の「サイド」から1種(orハーフ&ハーフ)と、おかず系の「メイン」から選ぶ。メイン1種のボウル¥1,210、メイン2種のプラッター¥1,430、メイン3種のデラックス¥1,760。すずき・もぐら1987年5月13日生まれ、千葉県出身。空気階段の主にボケ担当。『空気階段の踊り場』(TBS ラジオ)などに出演中。『別冊少年チャンピオン』(秋田書店)で「空気階段の手すりに掴まれ」を連載中。※『anan』2024年3月13日号より。写真・吉松伸太郎取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年03月08日東京ホテイソンの全国ライブツアー「銀鼠」がこの3月からスタート。「洒落柿」「孔雀緑」と色の名前が付けられた単独公演も、今回で3回目を迎える。――前回の公演はいかがでしたか。たける:地元の岡山は客席に知り合いが多くて超やりづらかったです。ショーゴ:あのツッコミを親の前で全力でやってスベるとキツいだろうなと思います(笑)。たける:去年は、親が一番前に座ってましたからね。――今回の見どころとしては?ショーゴ:今、ちゃんと漫才に向き合おうというモードになっていて。今までツッコミを際立たせるためにそこ以外のところで笑いを取るのは避けていたんですけど、そういうのはやめて、ちゃんと漫才らしい漫才をやろうかなと思っています。元ゾフィーの上田(航平)さんが構成に入って、いろいろ見てくれています。――改めて、本誌初登場とのことで、お互いについて紹介してください。たける:ショーゴは、体を鍛えていて、ネタを書いたりYouTubeの企画を考えたりしている“筋肉頭脳マン”ですね。あと、軽自動車を13分割で買うというケチな男です。ショーゴ:たけるは“声デカマン”。まず最初に人から言われるのが「声がデカい」っていうことですね。声がデカくて、クラスの人気者。生徒会長、バンド、漫才…人前に出ることを全部学生時代に経験していて、芸人が余生だと思っているぐらいの人です。――結成時から変化したことは?ショーゴ:たけるはやっぱり体型ですよね。いつ痩せるんだって。たける:これでも毎日、走ってはいるんですよ。ショーゴ:走ってもそのぶん食っちゃってるから痩せないんだよ。たける:(目の前に置いてあるお菓子を指し)これ4つ持って帰っていいですか?ショーゴ:これ1個で炭水化物30g入ってるから。こうなったら、逆に一回極限まで太ってみてほしいですね。そうしたら顔が可愛くなるかもしれない。今、中途半端なので。――ショーゴさんも鍛えて見た目が変わられましたよね。ショーゴ:変化量で言ったら、僕の方が大きいかも。筋肉を生かしたネタをもっとやりたいと思っていて、単独ライブでもコントでやるつもりです。たぶん、今年も脱ぐと思います。(テーブルに置かれた見本誌を見ながら)僕、セックス特集の表紙になるのが夢なんですよ。いつかお願いします!たける:無理よ、カッコいいアイドルとかがやるやつなんだから!(笑)東京ホテイソン第3回単独公演『銀鼠(ぎんねず)』東京ホテイソンの3回目となる単独公演。3月5日の東京・渋谷からスタートし、仙台、大阪、岡山、福岡、名古屋、札幌を巡った後に東京・中野で最終公演を開催。元ゾフィーの上田航平を構成に迎え、新作の漫才やコントなど充実のステージをおくる。幕間のVTRなども見どころたっぷり!左・たける1995年3月24日生まれ、岡山県出身。右・ショーゴ1994年2月1日生まれ、東京都出身。2020年の『M‐1グランプリ』決勝進出をきっかけにブレイク。現在は『ラヴィット!』(TBS系)金曜レギュラーのほか、多数の番組に出演中。※『anan』2024年3月6日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・野村 文(by anan編集部)
2024年03月04日押し付けがましくない、さりげない気遣いに思わずホッとしたことはありませんか?いま目指すは優しいユーモア溢れる人!気まずい場面を綻ばせ、悪意も笑顔ではね返す“いい人”あるあるをご紹介。これをマネすれば、対人関係がスムーズに!?身近にいる人の細かすぎる“あるあるモノマネ”で活躍中のお笑い芸人・たつろうさんが、“いい人”のあるあるをリアル実演!【いい人】心をほっこりさせる、こんな人になりたい!謎の理由をつけて多く払ってくれる人誰が支払いをするのか論争になった時、これを言ってくれる人がいたらそれはかなりの“いい人”。おばちゃんたちの奢り合い合戦を平定するイメージで、まさに猛者。こう言われて多めに払ってくれたら、悪い気はしない。【なりたいポイント!】「割り勘のタイミングで多めに出してくれる理由が、“会えて嬉しかったから”って言われると、この人、いい人だな~って思いません?楽しい思い出になるし、謎な理由だからこそ、素直に甘えちゃおうって思える。ただ奢るだけでなく、『遅刻しちゃったから、多めに払うね』など、1個理由をつけるだけで、相手に気を使わせないテクニシャンな“いい人”に」優しすぎて語尾が「に」になる人職場や学校で疲れている人に対し、何か優しい言葉をかけてあげようと気遣いした結果、語尾がなんだか柔らかい響きになってしまう人。優しくしようとしすぎて無意識に「に」になってしまう、相当な“いい人”の可能性大。【なりたいポイント!】「『元気かにぃ~』など、語尾が「に」になっている言葉を言われたら心がちょっと和みますよね。不思議だけど、嫌な感じはしない。実際にやれば、癒し系のマスコット的存在になれると思います。言葉のニュアンスや響きに気を使う人は、人の心の痛みを理解できる人。緊張している人に対してや、空気がギスギスしている場でマネしてみては?」遅れてきた友達に何の話をしてたか教えてくれる人集まりに遅れて参加する人に対して、親切にこれまでの話の内容を説明して輪に入れてくれる“いい人”。後から「何の話をしているの?」と聞くのは場の空気を壊しそうで言えない…。そんな時の救世主となってくれそう。【なりたいポイント!】「何も聞かれないのに何の話をしていたのか要約して教えてくれる人は、めちゃくちゃ優しい人。グループで過ごす時間を、みんなで楽しく共有しようと立ち振る舞えるのは素晴らしいですよね。何の話か分からないまま、時間が流れていくのをやり過ごすのは仲間外れ感半端ないですから。自分もこんなふうに振る舞えたら理想的だなと思います」敬語とタメ口のバランスが上手すぎる後輩先輩に対して基本は敬語を話しつつ、絶妙な匙加減でタメ口を差し込んでくるフレンドリーな後輩。世間話をしている時のさりげないタメ口は場の空気を明るくし、先輩の懐にも入りやすく、スムーズな人間関係を築ける。【なりたいポイント!】「テクニックでやると“あざとい”と思われるかもしれないですが(笑)。いじってほしい先輩や、ツッコんでほしい先輩には『なんでやねん』とタメ口でツッコミを入れると仲良くなれることが。敬語で話してほしい人でなければ『えっ、マジ?』『スゴイ!』など、フランクな相槌を打つことで距離感は縮まります。もちろん先輩へのリスペクトを忘れずに!」嫌みをポジティブで返す人職場で派手なネイルアートをしている人が「なに、その爪?」と聞かれた時に返せたら無敵なセリフ。“とにかくポジティブなギャル”のイメージを持って、嫌みを明るく返せるようになればあなたはもう凄腕の“いい人”。【なりたいポイント!】「ネイルは本人が楽しんでやっているんだなということが伝われば、“じゃあ、まっ、いいか…”という気持ちになりますから、とにかくポジティブに返すこと。確実に嫌みを言われているなと感じた時に卑屈になると相手の思うツボ。ネイルを楽しむ余裕があって、返す言葉も上手い。そんな“いい人”になれたらかっこいい」会話の間を埋めるために2回言ってくれる人会話の相槌に2回同じことを言う人は、相手と話す時に変な間を作りたくなくて2回言ってくれている気遣いマスター。同じことを繰り返し言うことで、その場にいる人が次の話題を考える時間が生まれるという効果も。【なりたいポイント!】「相手に『コイツ、同じことを2回言うな~』と癖がバレてしまう可能性もありますが(笑)。話の内容をよく分かってない人に対して2回言ってあげる優しさもありますし、大人数で集まった時の会話で『こんなに大勢いるのに誰も喋んないの?』っていう静寂が訪れたら、感情を込めて2回目を言うと、ちょっとだけ場の空気が和みますよ」いい人に近づくための、たつろうアドバイス「僕が思う優しい人は、人の気持ちを考えて発言できる人。誰かの言葉で傷ついた経験があるからこそ、相手にも優しくできるのだと思います。特に、繊細な人は、表情や喋り口調など、細かいところまで敏感。同じ言葉を放っても、状況によって優しく聞こえる時もあれば、キツく届くこともあるので、自分自身は普段どんな表情でどんな話し方をしているのか。どんな言葉をよく言っているのか。客観的に自分を見つめ直すと、“いい人”に近づけるはず!」モノマネは人間関係を救う!?なりたい自分で起こすアクション。十八番のあるあるネタは、実体験が元になっているという芸人のたつろうさん。「ネタを作ることは、自分と向き合うこと。“嫌な男”のネタを考えるうちに、反省すべき自分が見えてきて、人の気持ちが以前より分かるようになりました」元々は、自分自身が傷つきやすく繊細な性格だったという。「芸人仲間など普段の人間関係では割り切って、なるべく気心知れた相手との関係を大事にするようにしています」では、避けられない“面倒な人”の言葉に傷ついた気持ちを励ますには?「友達に話すなど、“ネタ”に昇華すること。言葉は、言った本人の感情とは違う場合もあるから、それだけを重く受け止めないで。モノマネとか、笑いに変えれば、傷ついた思い出じゃなくなります」対人関係が苦手な人は、今回の“いい人あるある”のような、なりたい!と思う人の言動をマネするといいのだそう。「僕も、苦手な人との仕事や、知り合いがいない初めての場でどうしてもコミュニケーションが必要な場合は、人と関わるのが上手い誰かのモノマネをします」モノマネが得意な芸人ならではの対人関係の攻略法。そこには、かつての自分のような繊細な人に届けたい想いも。「自分はこうだから…と暗いままでいると何もできない。まずはマネでもいいから、理想の“なりたい自分”を演じると、コミュニケーション上手な“いい人”に近づけます。ただし、マネばっかりしてると自分を見失うので気をつけて(笑)」たつろうさん吉本興業所属のお笑い芸人、YouTuber。1984年、富山県生まれ。日常を切り取ったあるあるネタとモノマネが得意。ヨシモトブックスから、これまでのあるあるネタを集めた『嫌な男あるある じわじわムカつく言葉200』が好評発売中。※『anan』2024年3月6日号より。写真・小笠原真紀イラスト・別府麻衣取材、文・福田恵子(by anan編集部)
2024年03月03日通称・“国民的地元のツレ”ことヒコロヒーさんが、初めての、恋愛小説の短編集『黙って喋って』を上梓。ページをめくるたび、「あぁこの感情、知っている」と“心当たり”に胸がチクリ。切なく、魅力的な作品です。リアルな描写に、心当たりが…。ヒコロヒーさんが恋愛小説を書いた。朝日新聞のウェブマガジンにて、4年にわたって短編の恋愛小説を書いてきたヒコロヒーさん。今回その短編が1冊の書籍になりました。「小説執筆は、20代の女の子たち向けのウェブマガジンの編集の方から、“読者に向けた恋愛のお話を書いてみませんか?”と声をかけてもらったことがきっかけでした。それまでエッセイのようなものは書いていたんですが、小説は初めてで。でも“小説のような大げさなものではなく、8000文字前後のちょっとした物語を”というお話だったので、それなら気楽にできるかな、と。ほんの軽い気持ちで引き受けたんです」もともと、コントの台本は自ら書いているヒコロヒーさん。ゼロから人物を作りセリフを言わせ展開を考える…という行為は、小説における〈物語の構築〉と似ている部分もあり、その部分での苦労はなかったそう。そしてテーマが決まっていたことも、自身にとっては功を奏した、とも。「テーマがあることによって書くことに枠ができますが、私はむしろ、“何を主題にしてもいいですよ”と言われたら、自由すぎて書けなかったかもしれません」与えられたテーマは“恋愛”。ヒコロヒーさんは恋愛を、「普遍的なものであり、だからこそモチーフとして面白い」と言います。「いわゆる恋愛の〈惚れた腫れた〉は、なんだかんだとほとんどの人が通るもの。普遍性があるものはやっぱり面白いと思いますし、だからこそ恋愛は、落語や漫才、コントなど、お笑いの世界のあらゆるところで話のモチーフになっているんだと思います」この一冊に収録されているのは、出てくる人たちも、シチュエーションもすべて異なる18の恋物語。テンポの良い会話と絶妙な角度からの描写で展開するストーリーは、恋を知る人の心の琴線を密かに震わせ、気がつけば、かつて胸のどこかに染み込んだ“あの感情”が浮かび上がり、“この恋、私にも心当たりが…”と思わされる。そんな魅力的な一冊です。「モデルがいる、ということはないですが、友達の恋愛話からちょこちょこいろんな要素はもらったかもしれません。恋愛話を聞くときって、“で、どうなったん?”って、次の展開を考えながら聞くんですが、私が想像しなかった展開になることが多いんですよ。“え、なんでそこで付き合わんの?!”みたいな(笑)。だからもしかしたらここに収録された物語は、私が思う、〈叶わなかったもうひとつの恋の展開たち〉みたいな感じなのかも」ヒコロヒーさんにとって恋とは、ままならないからこそ面白く、そんなわかりやすいものなら誰も恋愛にここまで熱狂しないだろう、とも言います。「お互い別の人間だから、そもそもなにもかもがままならない。コミュニケーションにおいて言葉は重要で、特に恋愛ではより言葉への依存度が高くなる。会話って、腹の中の探り合いみたいなところがあるじゃないですか。それによって相手との距離を測ることもできるし、本心で言っている場合もあるから、真に受けていいときもある。つまり、わかり合えないからこそ、互いに喋らなあかんし、同じように黙らなあかん、ということなんです」他愛のない物語、だからこそ胸にくる。『黙って喋って』ヒコロヒー朝日新聞出版1760円女たらしのバンドマン、かつても今もその一歩が踏み出せない彼、「あと十分一緒にいたい」と言い出せない彼女、別れた彼の結婚に心をかき乱される女性…。初の小説とは思えない、完成度の高い恋愛小説が楽しめる。ヒコロヒーさんピン芸人。1989年生まれ、愛媛県出身。著書にエッセイ集『きれはし』(Pヴァイン)が。好きな恋愛小説は、O・ヘンリーの『魔が差したパン』、坂口安吾の『二十七歳』。※『anan』2024年2月21日号より。写真・内山めぐみ(by anan編集部)
2024年02月17日毎年ひとつずつ新しい趣味を始めると決めて、ゴルフ、ギター、料理など、次々と挑戦しているコカドケンタロウさん。そんなコカドさんが、2022年の趣味として始めたのがミシン。ミシンを使った裁縫活動の様子をSNSで配信したり、作品をインスタにアップし、そのプロ並みの腕前とセンスの良さが話題になっている。趣味のミシンも笑いにつながっている。「芸人になる前に古着屋で働いていたり、昔から洋服が好きでミシンにも興味がありました。裁縫なら自宅でひとりでもできるやろと思って、バッグから始めて、半年後にはショートパンツやシャツなど洋服も手掛けるようになり、最近は女性用のギャザースカートを作りました。気が付いたらインスタがほぼ裁縫アカウントになっていた(笑)。フォロワー数とか数字は全く気にしていませんが、今の世の中、趣味を仕事にしている人も多いし、僕も趣味のミシンのことを発信して、多くの人に笑ってもらえているのが素直に嬉しい」マイルール3か条は、ミシン好きでいるために重要な要素だそう。「一生夢中でいるために、ゆる~く続けていきたいですね」これがわたしの“MY RULE”やりたくないことはやらない他の何かと比べない自分のペースでやる相方の中岡さんに贈ったのは…。ミシンデビューして約4か月後、骨折治療中の相方・中岡創一さんからの依頼で作ったのが足カバー。かかと付きで歩きやすいのも特徴。「サポーターの上からガバッと履けるような足カバーを作ったら大好評やった。中岡君にも喜ばれたし、その完成品をインスタにアップしたら『裁縫好き男子ステキです』『天才すぎます』と嬉しいコメントがたくさん届いて、自信につながりましたね。それ以来、芸人仲間とかに自分が作ったものをプレゼントすることが増えました」一度やり始めたら、時間を忘れてしまうぐらい夢中に。ミシンの使い方や裁縫のやり方は、YouTubeを見て真似たり、本を参考にすることも。「それでもわからないことがあれば、洋服屋の友達に教えてもらいます。今はミシンに触れない日はないですね。朝起きてすぐに始めて、気づいたら夕方になっていて、1回ラジオの仕事に遅れたことも(笑)。夢は、ミシンと刺繍で完全オリジナルのスーベニアジャケットを作ること!」コカドケンタロウさんお笑いコンビ、ロッチのネタ作り担当。『ロッチと子羊』(NHK Eテレ)、『世界の何だコレ!?ミステリー』(フジテレビ系)など、多数のテレビやラジオ番組にレギュラー出演中。【YouTube】ロッチ Official YouTube Channel【Instagram】@kokado_kentaro【X】@kokadokentaro※『anan』2024年2月7日号より。文・鈴木恵美(by anan編集部)
2024年02月04日“運も実力のうち”といわれるお笑い界、今年最も引きの強い“福男”は誰!?TBS特番『お笑いアカデミー賞』の“とにかく芸人としての運のみを競う”戦いに勝利した強運の持ち主が、本誌登場です!“持ってる”芸人が残る運頼みのガチ勝負。ランダムで落ちてくる金ダライ、予測不能なダイビングマシン、福引き…。運のみが試される「福男ゲーム」により「最優秀福男芸人」を選ぶ企画が、年イチのTBS特番『お笑いアカデミー賞』内で開催!’21年から始まったこの企画、過去の放送で決勝戦に勝ち残ったのはオードリー・春日俊彰、パンサー・尾形貴弘、コットン・西村真二、ニューヨーク・屋敷裕政…と、不思議と人気者ばかり。この「福男ゲーム」の結果から、今後さらに飛躍する芸人が分かるというウワサも…!?すでに人気者の芸人たちの中でも、さらに強い運の持ち主が「福男」ということで、その引きの強さを目撃しに、収録現場を取材しました!START…残り56人やす子、ヒコロヒー、囲碁将棋、鬼越トマホークなど、参加した芸人たちは総勢56人。一同、名前の入ったお揃いの緑ジャージに着替え、体を張った運試しに挑戦することに。ちなみに、過去の第1回、第2回ともに、パンサー・尾形が「最優秀福男芸人賞」をもぎ取り、2連覇中と絶好調!今回も存在感を示すか!?スタジオ入り競争…56人55人「収録開始は5分後」と事前に伝えられ、スタジオ外の打ち合わせホールで待つ芸人たち…でしたが、ここからすでに運試しがスタート。「収録スタジオに入るのが一番遅いような、気の抜けた人は参加資格なし」とのことで、余裕の表情で最後にやって来た見取り図・盛山が最初の脱落者に!金ダライ宝釣り…55人10人次なる種目には56人分の金ダライがずら~り。ダウンタウンがどれか一つの金ダライに繋がった紐を引くと、金ダライが落下。頭に当たった芸人は次に進める。ここで勝ち抜けるのはなんと10人。「“持ってない”芸人には、なぜか落ちてこない」というジンクスがまことしやかに囁かれているとか。金ダライが当たった“持ってる”10人は、アインシュタイン・河井、NON STYLE・井上、ジャングルポケット・太田、ちゃんぴおんず・大崎、パンサー・菅、ヒコロヒー、マヂカルラブリー・村上、見取り図・リリー、宮下草薙・宮下、やす子。ラッキーダイビングマシン…10人2人次は残った10人が2組に分かれ、ダイビングマシンに挑戦。ダウンタウンがボタンを1つ選び、押すと1人だけ落下防止の装置が外れ、滑り落ちたら“持ってる”人。傾斜の角度がグングン上がり、体重100kgを超えるマヂカルラブリー・村上のハーネスがちぎれそう…。福引き3本先取…2人1人勝ち進んだのはアインシュタイン・河井と見取り図・リリー!一方の鼻フックが吊り上がるくじなどの福引きを、3本先に引き当てた方が「福男」に!熱々ローション風船…尾形vsリリー福引き3本先取の勝者・リリーが福男…と思いきや、2年連続福男のパンサー・尾形からの「待った」が入る!最終決戦の舞台は熱々の青いローション入り風船。風船が割れ、ローションを浴びた方が勝ちということで、見事、最も運のいい芸人に輝いたのは…!?運だけでどんどん勝ち上がる姿に注目してほしい。’24年真の福男芸人見取り図・リリー――「最優秀福男芸人賞」受賞、おめでとうございます!リリー:ありがとうございます。盛山:ありがとうございます。リリー:おい!(笑)――盛山さんは、最初に脱落されて…。盛山:コンビの片方が福男で、もう片方が最初に脱落するっていう。2022年のコットンもそうでしたね。リリー:確かに。すごい奇跡。――早速、福男になられたリリーさんの今年の抱負を教えてください。リリー:ダウンタウンさんの番組で福男になったんで、今年は“ポスダン”ですね。ポスト・ダウンタウンになります。盛山:言いすぎや!リリー:強運なんで。お笑い界も芸能界も、僕がどんどん運で勝ち上がっていく姿に注目してほしいですね。盛山:運のみで。なんかダサいなあ…。リリー:運は大事ですから。――強運の持ち主ということで、普段からゲン担ぎしていることは?リリー:毎朝、起きたら太陽を見て、今日もよろしくお願いします、平和に過ごせますようにって、心の中で唱えてますね。もう10年以上前から続けてます。盛山:ルーティン怖いな!……え、大丈夫?なんか辛いことある?――そんなモーニングルーティンから生み出されるリリーさんの強運にあやかる方法はありますか?会える場所とか…。盛山:リリーと会える開運スポットね。リリー:それこそライブとか劇場なら、僕らといつでも会えますので、来ていただきたいですね。あとは東京の麻布十番らへんをうろちょろしてるんで…。盛山:ほんまにしてるやつやん!見取り図リリー、盛山晋太郎からなるお笑いコンビ。『ジョンソン』(TBS系、月曜21:00~22:00)、『ラヴィット!』(TBS系、月~金曜8:00~9:55)の水曜レギュラーのほか、『スタンド・バイ・見取り図』(TBSラジオ、日曜23:00~23:30)などで活動中。『お笑いアカデミー賞』’21年から始まった年に一度の“笑いの祭典”。総合司会を務めるダウンタウンの二人が、各部門において、その年最もお笑い界を盛り上げた芸人の功績を讃える。表彰される部門は「最優秀多忙賞」「最優秀推され芸人賞」「最優秀高額買い物賞」など。※『anan』2024年1月17日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)構成、文・間野加菜代(by anan編集部)
2024年01月16日