坂東龍汰「実は横浜流星くんとはスパーリングしたくなかった」ボクシングシーンの裏側を語る
とおっしゃっていますが、実際にどのような準備をされて挑みましたか?
坂東さん多いときで週4日くらいジムに行き、長くて5~6時間は汗を流していました。でも、できないことができるようになるのが実感できるので、本当に楽しかったです。二重跳びも気がついたら100回もできるようになっていました。そんなふうに何も考えず、ひたすら取り組んでいました。
そのうえで、たまに練習を見に来てくださった瀬々敬久監督からも的確なアドバイスをいただけたのはありがたかったです。「もっと何かに憑りつかれたように動いて」とか「顔が優しすぎる」とか。普段の練習では役と切り離していた部分がありましたが、練習の段階から大塚という役を自分のなかに落とし込んでいく作業がいかに大切かを知ることができました。
―それほど入念な役作りがあったからこそ、真に迫る演技であったのもうなずけます。
ボクシングシーンでは、どのくらい細かく動きは決められていたのでしょうか。
坂東さん基本的には事前にすべて決められていますが、「アドリブ」とされた時間だけはお互いに好きなように動いています。ボクシングでは殴り合っている時間よりも、相手の感情を探っている時間のほうが意外と長かったりするので、僕たちを信用してくださっている松浦さんだからこそそういう時間を設けてくださったんだと思っています。