マカロニえんぴつ、新アルバム『大人の涙』で魅せた“大人”とは
アルバム『大人の涙』はマカロニえんぴつならではのグッドメロディ、心に染み入る歌詞、繊細なアレンジでありつつも、“大人”ならではの奥行きや多彩な遊び心がたくさん詰まった作品になった。
悲しみを整頓させて、人一倍優しい人間になっていけたらいい。
左から、高野賢也(Ba)、はっとり(Vo&Gt)、田辺由明(Gt)、長谷川大喜(Key)。
「どの曲で描かれている人たちも、自分のために涙を流すというよりは、人の痛みや辛さに共鳴して涙を流す人たちに思えました。そういう涙はきっと大人の涙なんだろうなと。我々も30歳を迎えて、懐の深い大人になっていこうという思いも後押しし、アルバムタイトルにしました」(はっとり)
「音数をあまり多くせず、聴かせるところは聴かせるけど、ピアノリフやギターのハモリのところは一歩下がって演奏しました。それを“大人なアレンジ”と捉えてます」(高野)
「以前は弾いてないと不安になるところがあったんですが、落ち着いて自分が弾くフレーズを伸ばせるようになりましたね」(長谷川)
1曲目の「悲しみはバスに乗って」は温かみと切なさのあるミドルテンポのアンサンブルから、途中でテンポが速くなり、サビで一気にエモーショナルに開けるアレンジがとても聴き応えがある。