NYを拠点に指揮者としても活躍中! ジャズ作曲家・挾間美帆がデビュー10周年
も聴きどころ。
「宇宙や星座がもともと好きなのですが、作曲していたのがパンデミック中で、ニューヨークで暮らしていたこともあり、現実社会について考えることが嫌になってしまって…。宇宙について調べていたら、楕円形の軌道を描く小惑星があることを知り、『エリプティカル・オービット』という曲ができました。政治的なことは音楽に反映させたくなかったので、インターネットをシャットダウンして音符と向き合いました」
音のクオリティにもこだわって作った音楽宇宙。その繊細な美しさは、たくさんのチャンスを掴みながら歩んできた彼女の足跡そのもの。
「人との出会いやチャンスを逃さないために、自分の感覚を磨いて準備しておくことは大事です。まだ音大生だった私が、ジャズピアニストの山下洋輔さんに初めてお会いした時にフリージャズの動画を見せられて『これにオーケストラをつけられますか?』って聞かれたんです。そこでプレゼンした内容が良かったので仕事を依頼していただけたそうなのですが、今の私が考えても答えがわからないですね(笑)」
メジャー・デビュー10周年記念アルバム『ビヨンド・オービット』。
第62回グラミー賞にノミネートされた前作から5年ぶり、13人編成のジャズ室内楽団m_unitによる第4弾。