ひとり骨董市を開催!? ヴィンテージショップのオーナー・eri「今のモノ作りに必要なのは、愛着」
年齢を重ねること自体にはもちろん今だってネガティブな意識は持っていません。ただ、気候変動について関心を持ち、2030年や2050年という具体的な環境保護のためのゴールを意識した時に、タイムリミットは確実にあるんだということを自分のこととして感じられるようになったんです。今年、私は40歳になりました。10年後に50歳、20年後には60歳になる。その時に、今と同じようにあれこれ溜め込みながら生活を続けていいものかと思うようになったんです。身の回りのものを今の自分の身の丈に合った形にしたい。でも、見合うようにサイジングをするといっても、自分がこれまで集めてきたものはどれも大事なものばかり。もちろん捨てたくはない。
だったら同じように価値を見出してくれる誰かとシェアリングできればと思いました」
服を大量消費することを当たり前にしたくない。
そうして始めた“ひとり骨董市”。並ぶのは「年代も国も脈絡のないものばかり」だとか。
「それこそ私が20年間かけて集めた中から、これは誰かにもらってもらいたいというものを並べています。古着や靴もありますし、蚤の市で見つけた小さなかわいい置物やペーパー類、自分のブランドでいつか使おうと集めていたレースやボタンなんかも。