ひとり骨董市を開催!? ヴィンテージショップのオーナー・eri「今のモノ作りに必要なのは、愛着」
ヨーロッパの小さな手芸屋で見つけたデッドストックの資材だとか、今では珍しいものもあると思います」
仕事柄「誰も見向きもしないような、でも誰かは必要としそうなものを見つけるとレスキューしたくなる衝動がある」と、eriさん。“ひとり骨董市”という場を作ることで、誰かからeriさんの元にやってきたものが、また違う別の人の元へと手渡される。そんな循環の喜びに気づきがあればうれしいと言う。
「人にはどうしたって、新しいものがいいものだ、という価値観が刷り込まれています。それのすべてを否定することはありません。私もガジェット好きだから、新しい機種のカメラが出たなんて聞くと、手にしてみたいと思いますから。でも、新しいものを追い求めすぎるあまりに今の大量生産、大量消費、大量廃棄の現実があることも頭の片隅で考えてみてほしい。私は、父がもともとヴィンテージショップを営んでいて、幼い頃から古着が身近な存在としてあった。
何十年も前の服を受け継いで、洗ったり、直したりしながら使い続けるのが当たり前だと思っていたんです。でも、古着の買い付けで海外の集積所へ行くとほんの1~2年前に作られただろうファストファッションの真新しい服が山積みになっている。