羊文学・塩塚モエカ「野良犬からちゃんと人間になっていかなくちゃ」 心情の変化を語る
、それだと自分が幸せになれないから、前向きな気持ちを元に曲作りをしてみようっていろいろ挑戦してみたんですけど、そんなに前向きな気持ちが人生の中でなかったこともあり、等身大の自分で向き合ってきたんです。でも、学校を卒業したり一人暮らしをしたりといった環境の変化の中で、自分の内面に向き合うようになって、そこから少し変われた気がしたんです。
――セルフラブ的な変化は、今回のアルバムのテーマでもあるバタフライハグに繋がる部分ですね。
塩塚:今もムカつくっていう気持ちで曲を書いたりもするんですけど、書き方は確実に変化を感じますね。今までは自分の中身を見ることを全くしてこなかったけど、アーユルヴェーダに興味を持って、たまたま服部みれいさんの本を読んだんです。そしたら、そこに自分を大事にしていくための知識がたくさん書かれていたんです。“白湯(さゆ)を飲め”とか“足を温めろ”っていうシンプルなことが書いてあるんですけど、日々の行動から自分を大切にしていけることを知ったんです。自分の気持ちを一つ変えることで、周りはどういうふうに変化するんだろう?って観察するのが、すごく楽しくなって。
――まさに白湯のようなイメージですよね、羊文学の曲と歌詞って。