エストニアで同性婚法案の議決を後押しした話題作「完璧なタイミングだった」
それくらい自分のアイデンティティのままで生きることができないのです。本作では自分が自分であることの大切さを政治が許さないがゆえの悲劇を描いているので、そういう意味でも「完璧なタイミングだった」と言えると思います。
この作品が受容の心に繋がってほしい
―日本はまだ同性婚を認めていない国ですが、そういう場所で本作が上映されることにも意義を感じていらっしゃるのではないでしょうか。
トムさんそうですね。この作品を通して、「物事をもう少し変えてもいいんじゃないか」という受容の心に繋がればいいなと思っています。ここで描いているのは、同性愛というよりも、魂と魂が愛し合う姿です。
男性でも女性でも、どういう立場の人でも、誰もが本物の愛を探し求めて生きているので、そういう普遍性を感じていただけたらと。もし日本に暮らしているかたのなかで、周りから認められなくて苦しい思いをしているかたがいるのであれば、そういった思いが伝わることを願っています。
―私は以前ウクライナを訪れたことがあり、いろんな文化の違いに興味を持ちましたが、ウクライナのかたが寿司職人の格好をしている姿を見て驚かされたこともありました。