野間口徹「当初は裏方のつもりだった」 教師を目指していたはずが演劇の道に!?
コロナ禍になってから全然聞いてない気がするので聞きたい気持ちもあります。
――不条理劇の面白さを読者に向けて教えていただけますか。
基本的に何も起きません。お芝居というと起承転結があるのが一般的ですけど、そもそも今回の作品は、登場人物たちの存在自体、よくわからないですからね。でもそこに疑問を持たずに受け入れる姿勢で観ていただければ、なんだかよくわからなかったけど面白かった、という着地点にたどり着くと思っています。
――いわゆる客席がドッカンと沸く笑いとは違いますが、演じる側としての面白さというと?
今回のような作品って、芝居の始まりからずっと積み上げてきた空気感みたいなものがあって、そのニュアンスがわかっているからこそ、今、このセリフをこういう言い方をして笑える、というものなわけです。そこまで見せ続けてきたものがあるから、ここで笑いが起こるというのって、やってる側としてはやり甲斐があります。
演劇サークルに入って褒められたのが嬉しかった。
――もともと笑いをやりたいと思われていたんですか?
いえ、全然です。「親族代表」はコントユニットとはいえ自分たちでネタを書くわけではなく、いろんな劇作家の方々に書いていただくスタイル。