新垣結衣「昔より、人を頼ったり、甘えたり、隙を見せたりできるようになった」
監督の指示を聞いている時に積極的に質問をしたり、言われたことを受けてからのアウトプットがすごく早いのを見て、とても心強いなと思いました。現場では、二人とも基本的にいつも近くの椅子に座っていて、何気ない会話をすることもあれば、お互い別のことをしている時も。それがまったく気にならない空気感でしたね。一つの作品を作り上げる仲間として、できることがあればしたいと思ったし、私自身も頼りにしていて、『今のどうだった?』と聞くこともできました。会った時にいつも、すごく喜んでくれるのも、本当に可愛かったです(笑)」
こちらの質問に対して深く考えながら言葉を紡ぐ新垣さんの姿は、嘘のない槙生と重なっても見える。自身のコミュニケーションについて尋ねると、以前と少し変化したことを教えてくれた。
「昔は、“この人とこんな話をした”ということを、何年経ってもよく覚えていたんです。でも、30歳を過ぎてしばらくした頃からか、覚えていないことが増えてきて…。
年齢も関係あるかもしれないけれど、前よりは構えず、力を抜いて、人と接することができるようになったような気がしています。相手に全意識を集中してガチガチになっていたからこそ、その時のエピソードがずっと頭に染み付いたのかなと。