韓国総選挙で若者も多くが投票、背景には“将来への不安” 日本と同様の問題を抱える韓国社会を解説
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「韓国総選挙」です。
暮らしや将来に直撃する政策。若者たちが注視。
4月に行われた韓国総選挙は、最大野党の「共に民主党」が勝利しました。尹(ユン)政権にとっては、国会でねじれが生じることになります。投票率は67%、前回の66.2%を上回り、若者も多くが投票しました。背景には、将来に対する不安があります。
実は、韓国は日本以上に少子化が加速。世界の少子化ランキングでは、これまで日本が先頭を切っていましたが、今後30年間で韓国と台湾が世界一の少子化大国になるといわれています。韓国の統計庁によると、韓国の人口は、2022年から2072年までの50年間で5167万人から3622万人へと、約30%減少すると予測されています。韓国の出生率は昨年の時点で0.72。このままでは国がなくなってしまうという危機感の中、さまざまな場面でダウンサイジングしなければならず、早急に対策が必要になっているのです。
尹政権は大量に移民を受け入れる方針を打ち出し、移民優遇措置をとっていますが、韓国の若者たちは、「もっと私たちへの支援はないのか」