松井玲奈「エッセイの“秘密を共有させてもらう喜び”を感じてもらえたら」 2冊目のエッセイ集を上梓
10代でアイドルとしてデビューし、現在は俳優として活躍している松井玲奈さん。一方で小説家としての顔もあり、このたび2冊目のエッセイ集『私だけの水槽』を上梓。30歳を迎える前後の繊細な心の動きや、人との距離感についての悩み、旅先で食べたおいしいごはん、さらには部屋の片付けをしながら思い浮かんだあれこれ…など、松井さんの日々の暮らしと思考を覗き見しているような気持ちになる、そんな本。
人の日記をこっそり見る、そんなふうに楽しんでもらえたら。
「今回の本に収録しているのは、『小説トリッパー』という文芸誌に連載をしていた作品です。連載のお話をいただいたときは、自分も読んでいる憧れの文芸誌だったので嬉しかった。でも、テーマは自由、そして文字量がこれまで私が書いてきたエッセイの約3倍だったので、最初は書いても書いても“え、まだあと半分も残ってる?!”という感じで、選んだ題材が意外と広がらず、“テーマ選び、間違えた…”みたいなこともありました(笑)。でも、“長い文章”の先、さらにそのまた先に自分自身を連れていくという作業が、徐々に楽しくなってきて。
2年間エッセイを連載させていただけて、とても勉強になりました」