「門脇麦さんは自分が持っていた日本人のイメージとは違った」台湾の俊英監督が明かす魅力
決して日本の現場にそういう部分がないという意味ではないのですが、日本と比べると時間的な余裕があったのは大きかったですね。
あとは、つねに温かいご飯が用意されていて、ときにはスタッフの方々が炊き出しでお鍋を作ってくれたことも。役職に関係なくみんなで同じ釜のご飯を食べて撮影に臨んでいましたが、そういう1つ1つの行為にもぬくもりを感じました。
―監督がご自身の現場で意識されていることがあれば、お聞かせください。
監督いま麦さんが言ってくださったことは、台湾では当たり前のことだと思っていたので、特別していることはないのではないかなと。でも、もしかしたら僕は少し年を取っているので、ほかの人よりもぺースが遅いのかもしれません(笑)。
門脇さんいやいや、それはないですよ!
監督ただ、僕は出演してくれる人が気持ちよく現場にいてもらえる環境を提供するのは、当然のことだと考えています。俳優たちが落ち着いてスムーズに仕事をしてくれたほうが、監督としては結果的にいいものが撮れますから。
そこについては妥協しませんし、彼らにもいい状態で演技をしてほしいと思っています。
人生は行き着くところに行き着く
―門脇さんは唯一の日本人キャストとして、台湾の俳優たちのなかに加わりましたが、コミュニケーションを取るためにしていたことはありますか?
門脇さんいまは、配信が広まっていることもあって、みなさんが私の出演作である「浅草キッド」