「門脇麦さんは自分が持っていた日本人のイメージとは違った」台湾の俊英監督が明かす魅力
や日本のドラマをけっこう観てくださっていたのでそういう話で盛り上がりました。
監督僕もそうですけど、最近の台湾では多くの人が日本の作品を観ていますからね。
―本作では、主人公の少年が新たな価値観に触れて成長していく過程が描かれています。おふたりにもご自身の人生観を変えるような経験や影響を受けている言葉などがあれば、教えてください。
監督僕は子ども時代よりも、大学を卒業して社会人になってからのほうが衝撃を受けることが多かったです。というのも、僕が入ったのは広告業界で、非常に商業的な世界だったので、人との付き合い方などがそれまでとは全然違うものだと感じて驚くことばかりでした。
門脇さん私は子どもの頃に、父親から「人生はもう決まっているから、安心して前に一生懸命進みなさい」と言われたことがありました。これは「行き着くところに行き着くんだよ」という意味でもありますが、そういうのはあるんじゃないかなとつねに感じています。
ふさわしいテーマがあれば、日本でも撮る可能性はある
―門脇さんは海外の作品に参加したことで、心境の変化もありましたか?
門脇さん私は仕事を始めてからまだ10年くらいしかたっていませんが、日本の映画界がよくなるためにはどうしたらいいんだろうかということをずっと考えています。