夏の嵐山で“もふもふ”わんにゃんに会える! かわいい動物画を愛でる展覧会
第1章「猛獣とはたらく動物」では、迫力あるトラの絵や、ウシやウマなど古くから人間の生活に欠かせない動物たちを描いた作品が展示されます。
トラの絵が得意な⼤橋翠⽯の作品《乳虎渡渓図》は、毛並みや筋肉の付き方がリアルに描かれ迫力満点。江戸時代、与謝蕪村などが描いていたトラの絵は、ネコの瞳孔を参考に描いていたため瞳孔部分が三日月形になっているそうですが、⼤橋翠⽯が描く瞳孔は正確な丸い形に描かれ、生きたトラを観察していたことがわかります。
動物園では本物のトラに近寄ることができないので、なかなか瞳孔まで観察できませんが、絵画作品ならじっくり近くで鑑賞できます。ぜひ、目の部分など細かいところもご覧になってみてください。
森狙仙《親⼦猿図》18-19世紀(部分)前期展示福田美術館所蔵
第2章「ツルツル、ニョロニョロ、ふわふわっ!」では、コウモリやヘビ、サルなどの動物画が登場。質感にこだわって描かれた爬虫類や甲殻類の作品を楽しめます。
江戸時代後期の絵師、森狙仙(もりそせん)は円山応挙の影響を受けて写生的な画風を確立し、多くの動物画を残しています。
特に、「猿書(さるがき)の名手」と呼ばれていたほどサルが得意。