島津亜矢「気持ちいい、というのが一番です」 アレサ・フランクリンのカバー曲で世界デビュー
常にアレサさんの歌のことが頭にあるので、夜中に目が覚めた時も頭の中で「Freedom~」って流れてきました。大変でしたけど、体の中に行き届くほどの達成感を味わわせてもらったのは初めてだったので、本当に財産です。
――歌とストイックに向き合われているんですね。
島津:母が「同じ人間にできて、あんたにできないわけがない」という育て方の人だからだと思います(笑)。私が小さい頃から演歌を聴かせ、おかげで物心がついた頃には演歌が染み付いていたし、北島三郎さんが大好きだったんですけど、他にもいろいろなジャンルの歌を聴く人で。車に乗ると西城秀樹さんや井上陽水さん、越路吹雪さんなどいろいろな方の歌が流れていましたね。歌番組で流れていた曲をメモして、私に「この曲がいいから。絶対、あんたに合うと思うから」と言って歌わせもするんですけど、勧める歌のほとんどが難しい。
たとえば歌謡浪曲は、何十分もあるし、聴いたことのない言葉や節回しが出てくるので「できない」と言うと、「同じ人間ができているんだから、できる」と。自分で歌ってみなさいよと思いますけどね(笑)。でも、できないことが悔しくて、結局、頑張ってしまう。私の性格をわかっていたんでしょうね。