りんごを見つめていたら満天の星が見えてきた!? 「見立て」の面白さを世に広める、鈴木康広の個展
鑑賞者の解釈が加わることによって、見え方も変わってきます」
作品を観た人が作者と違う視点を見つけたら、隣で観ていた人がまた違った見方を発見する。そんな具合に、発見が発見を呼ぶことも見立ての楽しさだ。展覧会のタイトル「ただ今、発見しています。」は、鑑賞する私たちにもあてはまる。
会場では《まばたきの葉》、透明な人型の風船のような《空気の人》をはじめ、代表作を含む50点あまりを展示。最初のひらめきからアイデアを膨らませていくプロセスなど、制作の舞台裏が垣間見えるのもここだけ。「展覧会を観た後は、何気ない生活の中でとんでもなく面白いことに出合っていることに気づかされるかもしれません」と鳥屋さん。
「体験型の作品もあるので、子どもに戻った気持ちで楽しめること間違いなし。ぜひご来場ください」
《まばたきの葉》
開いた目と閉じた目を表と裏にプリントした葉っぱの形の紙を中央の円筒の差し込み口に入れると、巻き上げられ先端から吹き出す仕組み。
くるくると舞う様子はまるでまばたきのよう。鈴木康広《まばたきの葉》2003年courtesy:ワコールアートセンターphoto:市川勝弘
《足元の展望台》
サイズでいうと70cmはありそうな足の形をした台。