美しすぎる中世写本が勢ぞろい! 彩飾芸術の“美の世界”を楽しめる展覧会
といいます。
筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授の内藤裕史先生は、もともとの写本から切り離されたリーフを1枚1枚ヨーロッパなどで集め、コレクションを築き上げていきました。そしてそれらを一括で2015年度に国立西洋美術館へ寄贈。「内藤コレクション」は国内美術館最大級の写本コレクションです。
写本の楽しみ方について、国立西洋美術館学芸課長の渡辺晋輔さんは次のように教えてくれました。
「書かれている文字は小さいですが、文頭の飾り文字であるイニシャルには手の込んだ装飾がなされています。イニシャルのなかでも一番きれいに書かれている部分は、重要な段落という目印にもなっています。また、余白部分に大変美しいミニアチュール(挿絵)が描かれているものもありますので、ぜひその部分もご覧ください」
最先端のアートが盛り込まれている!
展示風景
続いては、4章「ミサのための写本」へ。
聖書の写本は、持ち運びするため小さなサイズで作られていましたが、「聖歌集」の写本は比較的大きなタイプになっています。歌を歌うときは何人かで一緒に見るため、大判で作られたそうです。
また、写本には当時の最先端のアートが盛り込まれています。