美しすぎる中世写本が勢ぞろい! 彩飾芸術の“美の世界”を楽しめる展覧会
例えば、イタリアのフェラーラで作られた写本には、ルネサンス時代に生まれた新しい技法で人体が描かれています。写本は小さいながらも第一級品の美術品として人気が高く、昔から多くの人がコレクションしていました。
男女トラブルを扱った写本!?
展示風景
後半では、教会法令集の写本も見られます。信仰や生活に関して定めた法律も写本によって広められ、継承されていきました。
写本に書かれている文章は理解できなくても、絵で内容がわかるものもあります。例えば、裁判官のような人の前に男性がいて、その後ろで男女が仲良くしている挿絵は、夫が敵の捕虜となり長年家を離れている間に奥さんが別の男と再婚したことを訴えている場面。当時の人たちの暮らしぶりなどが伝わり楽しいです。
電子書籍が当たり前の今、800~500年前に人の手で時間をかけて書かれた写本はとても尊い存在だと思います。
中世の美の世界をぜひ一度ご覧になってください。
Information
会期:2024年6月11日(火)〜8月25日(日)
休館日:月曜日、(ただし、8月12日(月・休)、8月13日(火) は開館)
開館時間:9:30~17:30(金・土曜日は9:30~20:00)