マンガ家・瀧波ユカリ「とてもエンパワーされた」 影響を受けた“女バディ”コミック
さらに反骨精神も持っているし、不良なので最初から戦う属性でもある(笑)。汚い言葉を吐きながら、目の前に立ちはだかる相手…例えばそれが男性であっても、物理的にぶちのめしていく。それを実現させてくれるのが、私にとってはいわゆるヤンキー、つまり悪人という設定なんです」
瀧波さんが『ロンタイBABY』を初めて読んだのは、小学生のとき。当時は無邪気に“私にもマコやチャコみたいな存在がいたらな”と思っていたそうですが、いま思うと二人のやりたい放題な様子から、いろんなものを得たそう。
「二人とも本当に口が悪くて、すぐ“バカ”とか言うんです。物語の中ではありますが、女の子は特に禁じられていた罵り言葉を使う女の人がいること、そして女も反骨精神を出していいことなどを知ることができ、とてもエンパワーされたと思います」
ただ、ヤンキーという設定や、学校など権威に歯向かうスタンスがいま受け入れられるかというと、そこには瀧波さんも懐疑的。
「なので、私がもしいま女バディものを描くとしたら、ダークヒーローにして、最初から、“この人たちは悪い女なので、悪いことをバンバンしますよ!”ってことにしちゃいます。もちろん芯には強い正義があるんですけど、基本は結構悪い人(笑)。