尾崎世界観「マイナスな感情というのは絶対にあった方がいい」 自分自身との向き合い方
音楽家としてだけでなく、小説家の才能も発揮する尾崎世界観さん。創作を通じて、どのように自身と向き合っているのか訊いた。
尾崎世界観さんに訊く。自分自身との向き合い方。
独自の視点で紡がれた楽曲や文章は、ときとして怒りや緊張感を放ちながらも、人間の本質を描いた表現が多くの人を魅了している。クリープハイプのボーカルであり、小説家としての顔も持つ尾崎世界観さんは、作曲や執筆を通して自己と対峙し続けてきた人である。そんな尾崎さんは、どのように自分を高めているのだろうか。
「“自分”という部屋を複数持っておくことが大事ですね。
自分の場合は文章を書くときと音楽をやるとき、それ以外も含めると大体いつも3つぐらいの部屋があって。それらを行き来することで、いいバランスを保てているんです」
複数の部屋を持つことで、音楽に対する向き合い方も楽になったという。
「2015年に、出版社の方から『小説を書いてみないか』と声をかけてもらいました。初めての小説『祐介』を出版したときに、普段なかなか出られないような媒体に出られたり、テレビ番組に出演させていただいたりして。自分にも音楽以外の部屋ができたな、と思いました。